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de:Körper (Geometrie) 06:16, 29. Nov. 2014
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{{otheruses|幾何学用語|活字の種類|立体活字}}
[[image:SolidShapes.png|thumb|立体の例: [[球体]], [[角錐]], [[立方体]], [[ソリッド・トーラス|トーラス体]], {{仮リンク|中空円筒|de|Hohlzylinder}}, [[円柱 (数学)|円柱]], [[円錐]], [[結び目|結ばれた]]トーラス体]]
[[Image:120px-Tetrahedron-slowturn.gif|right|正四面体]]
'''立体'''(りったい)は[[数学]]における [[3次元空間]]の[[物体]]又は[[概念]]である。立体においては、[[基準]]となる[[方位]]は [[6]]方向となり、[[点]]の数は 3乗になる。
 
[[幾何学]]における'''立体'''(りったい、{{lang-en-short|''body''}})あるいは中身のつまった図形 {{lang|en|(solid figure)}} は、その表面となる[[曲面]]を記述することによって与えられる三次元の[[図形]]である。立体の表面は平坦または曲がった面の小片を繋ぎ合わせてかたち作ることができる。その表面をかたち作る小片が全て平面であるような立体は[[多面体]]という。様々な立体に対して、それらの[[体積]]や[[表面積]]を計算するための[[公式]]が存在する({{仮リンク|幾何学の公式一覧|de|Formelsammlung Geometrie}}参照)。より高い次元の図形についても一般にこのような仕方で「立体」を定式化するのは容易であるから、ここで述べた立体のことを特に三次元立体とよぶこともある。
主な立体を分類すると、[[多面体]]・[[多角柱]](例:[[正六面体]]=正[[四角柱]])、[[球]]、[[円柱 (数学)|円柱]]、[[錐体]](例:[[四角錐]])などがある。
 
== 定義 ==
[[座標]]においては、幅([[左右]])を x 軸、奥行([[前後]])を y 軸、高さ([[上下]])を z 軸という。
図形を数学的に定義する方法は様々だが、三次元空間を{{仮リンク|点集合|label=点の集合|de|Punktmenge}}と考えるならば、その特別な性質を持つ点からなる[[部分集合]]が立体であるということになる。
 
[[空間幾何学]]で扱われる立体は、三次元空間の[[有界]]な三次元部分空間であって、その境界となる曲面が[[有限集合|有限個]]の[[有限値|有限]]の[[面積]]を持つ平面または曲面をそれらの境界で貼り合せたものになっている。ここで集合が有界であるとは、それをすべて含むような十分大きな球体が存在することをいう。立体の境界上にある点全体の成す曲面を、その立体の表面と呼ぶ。立体の表面は空間を二つの[[素集合|互いに素]]な部分集合に[[集合の分割|分割]]し、そのうちで一つも[[直線]]([[線分]]ではない)を含まないほうをその立体の[[内部 (位相空間論)|内部]]と定める<ref>{{harv|Gellet|1998}}</ref>。
(立体、空間図形、立体図形):solidやspace figureの概念を表すのに立体と空間図形と立体図形の三つの表記があります。いずれも、[[数学]]における [[3次元空間]]の[[物体]]又は[[概念]]を意味します。ただし、日本の中等教育では面で囲まれている空間図形を「立体」としています。
 
{{仮リンク|幾何学的モデル|label=幾何学的モデル論|en|Geometric modeling|de|Geometrische Modellierung}}における立体は、三次元空間の有界かつ[[閉集合|閉]]な部分集合であって、その内部の[[閉包 (位相空間論)|閉包]]が自身に等しいものを言う。与えられた集合がその境界をすべて含むとき完備であると言い、また与えられた集合を全く含む最小の閉集合をその集合の完備化というので、先の立体の条件の三つ目は立体が三次元空間において完備である(低次の領域につぶれていない)ことを保証するものである。これを立体の正則性あるいは一様性と呼ぶことがある。この定義のもとでは、立体は複数の[[連結成分]]を持ち得る<ref>{{harv|Agoston|2005}}</ref><ref>{{harv|Floriani|Puppo|2000}}</ref>。立体の表面が複数の連結成分からなることもある。いずれにせよそれらの面に向きが与えられていれば、立体をその表面によって記述することができる。それを立体の{{仮リンク|境界表現|de|Boundary Representation}}ということがある。
 
== 例 ==
最もよく知られた立体は、その表面が平坦、円状あるいは球状である。一般に知られた立体の例として、[[立方体]]、[[三角錐]]、[[角錐]]、[[角柱]]、[[八面体]]、[[円柱 (数学)|円柱]]、[[円錐]]、[[球体]]、[[トーラス体]]などが挙げられる。
 
== 立体の種類 ==
=== 多面体 ===
{{main|多面体}}
多面体はその表面が全て[[多角形]]であるような立体である。特に一種類の正多角形のみからなるものを正多面体と呼ぶ。多面体は三次元の有界な図形であって、それを囲む多角形の辺は全て外側にあり有限である。例えば[[立方体]]、[[四面体]]、[[切頭二十面体]](いわゆるサッカーボール体)など。このような立体は五種類しかない: [[プラトンの立体]]はその双対もまたプラトンの立体になる、それ以外には[[アルキメデスの立体]]及びその双対である[[カタランの立体]]、[[ジョンソンの立体]]、[[角柱]]および[[反角柱]]がある。これらの中で一種類で空間充填可能なものは、[[立方体]]・[[三角柱]]・[[六角柱]]・[[異相双三角柱]]・[[切頭八面体]]の五種類だけである。
 
=== 凸体 ===
{{main|{{仮リンク|凸体|de|Konvexer Körper}}}}
[[凸集合|凸]]である立体を、凸体と呼ぶ。任意の正多面体は凸体である。凸体を([[ルベーグ空間| {{mvar|p}}-ノルム]]などの)[[ノルム]]で定義することもできる。
 
== 応用 ==
* 立体を詳細に理解する方法として、立体の[[展開図]]や(物理的な){{仮リンク|立体模型|de|Körpermodell}}を作ったり、{{仮リンク|動的空間幾何|de|Dynamische Raumgeometrie}}や[[CAD]]のソフトフェアが利用できる。
* 様々な立体に[[体積]]や[[表面積]]を与える公式が知られている。
* 個々の立体に対してそれが持つ対称性は[[群論]]に基づいて述べることができる。
* 結晶はそれを構成するユニットを立体として理解することができる。
 
== 注 ==
<references />
 
== 参考文献 ==
* {{Literatur | Autor=Tommy Bonnesen, W. Fenchel | Titel=Theorie der konvexen Körper | Auflage= | Verlag=American Mathematical Soc. | Ort= | Jahr=1971 | ISBN=0828400547 }}
* {{Literatur|Herausgeber=Walter Gellert, [[Herbert Kästner]], Siegfried Neuber|Titel=Fachlexikon ABC Mathematik|Verlag=Harri Deutsch|Ort=Thun, Frankfurt/Main, Jahr=1998|ISBN=3-871-44336-0|Seiten=298}}
* {{Literatur|Titel=Computer Graphics and Geometric Modelling: Implementation & Algorithms|Autor=Max K. Agoston|Verlag=Springer|Jahr=2005|ISBN=978-1-846-28108-2|Seiten=158}}
* {{Literatur|Autor=Leila de Floriani, Enrico Puppo|Titel=Representation and conversion issues in solid modelling|Sammelwerk=Intelligent Systems and Robotics|Herausgeber=George Zobrist, C Y Ho|Verlag=CRC Press|Jahr=2000|ISBN=978-9-056-99665-9}}
 
{{多面体}}
 
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[[Category:立体図形空間幾何学]]
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[[Category:数学に関する記事]]
 
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