「ボルスタアンカー」の版間の差分
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== 基本的な機構 ==
=== 台車に求められる性能 ===
[[ファイル:Function of Bogie ja.png|thumb|
鉄道車両の台車は[[輪軸]]を保持し車両の重量を支えるとともに、走行時に生じる振動・衝撃を吸収・緩和する働きを持つ。さらに鉄道車両が線路の曲線部にさしかかった場合には、台車そのものが回転し、円滑に走行できるものでなければならない。
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=== 枕梁の機構 ===
{{Vertical_images_list
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図1-2 枕梁を介した台車の回転<br />(a)側面図<br />▼
|1=Bolster track3.gif
(b)断面図<br />▼
}}
枕梁は、枕ばねの上端か下端もしくはその両方に設けられ、心皿(しんざら)および側受(がわうけ)と呼ばれる部材と接しており、台車の回転を許容する働きを持つ。すなわち枕梁を持つ台車は、求められる2つの機能を以下のように分離している構造となっている。
* 上下動の吸収 - 枕ばね
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=== 牽引力を伝達するボルスタアンカー ===
{{Vertical_images_list
|幅=200px
図1-3 ボルスタアンカーの動き<br/>(a)側面図<br/>▼
|1=Bolster track2.gif
(b)断面図<br/>▼
}}
[[ファイル:Truck-FS075.jpg|thumb|
枕梁を有する台車では、枕ばねは上下動に対応し、回転など横方向の変形は許容しない構造である。また、台車は車両から外れないように前後方向の拘束を行い、台車からの牽引力を車体に伝達しなければならない。しかしながら、枕ばねは一般に横方向の剛性が低く、台車と車体の間に生じる前後方向の力を伝達するには至らない。
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図1-3はダイレクトマウント方式における、ボルスタアンカーの働きを示したものである。この方式では、枕ばねは車体の直下に配置されるため、ボルスタアンカーは車体と枕梁を結ぶように配置される。側面図に示すように、車体から受け具を下ろし、受け具と枕梁をボルスタアンカーにより連結することで、車体と枕梁の前後方向の力を伝達する構造である。前述のとおり、ボルスタアンカーの両端はピン構造となっており、上下方向の伸縮を逃がしている。ボルスタアンカーにより枕梁まで伝達された前後方向の力は、中心ピンにより台車枠へと伝達する。上下方向を含めた力の伝達経路を表1に示す。
{|class="wikitable" style="font-size:
|+表-1 ダイレクトマウント方式の力の流れ
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!牽引力(前後方向)
|-
! style="font-weight:
|枕ばね(1)
|ボルスタアンカー(2)
|-
! style="font-weight:
|側受(4)・心皿
|中心ピン(5)
|-
! style="font-weight:
|軸ばね
|軸箱支持装置
|