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===観察された進化===
[[ファイル:Geospiza fortis1.jpg|thumb|ガラパゴスフィンチの進化は長期の野外調査により観察されている。]]
'''[[家畜化]]'''・'''[[人為選択]]'''も参照。
 
以上の証拠は過去の進化過程を明らかにするものだが、現在進んでいる進化が観察されたこともある<ref>Ridley(2004) pp.45-47</ref>。古典的な例は[[オオシモフリエダシャクの進化|オオシモフリエダシャク]]の[[工業暗化]]である。この[[ガ]]には白色型と黒色型がいるが、[[工業]]の発展に伴う[[煤煙]]で[[樹木]]表面が黒く汚れた結果、[[捕食者]]である鳥から姿を隠しやすい黒色型のガが急激に頻度を増した<ref>Majerus(2009)</ref>。次いで有名なのは[[ガラパゴスフィンチ]]の事例で、[[グラント夫妻]]らの30年以上にわたる長期の調査により、環境変動に伴う自然淘汰が[[嘴]]の進化を引き起こしたことが確認されている<ref>ワイナー(1995)</ref><ref>Grant & Grant(2002)</ref>。[[病原菌]]や[[害虫]]に[[抗生物質]]や[[殺虫剤]]で対処しようとすると、急速に薬剤抵抗性が進化することもよく知られている<ref>ワイナー(1995) Ch.18</ref>。
 
====実験進化====
[[ロシア]]の神経細胞学者[[リュドミラ・ニコラエブナ・トルット]]と[[ロシア科学アカデミー]]の[[遺伝学者]][[ドミトリ・ベリャーエフ]]は共同研究で[[キツネ]]の人為選択による馴致化実験を行った。100頭あまりのキツネを掛け合わせ、もっとも人間になつく個体を選択して配合を繰り返すことで、わずか40世代でイヌのようにしっぽを振り、人間になつく個体を生み出すことに成功した。同時に、耳が丸くなるなど飼い犬のような形質を発現することも観察された<ref>[http://www4.nhk.or.jp/dramatic/x/2014-12-14/31/28686/ 地球ドラマチック「不自然な“進化”~今 動物に何が!?~」]</ref><ref>[http://nationalgeographic.jp/nng/magazine/1103/feature01/ 特集:野生動物 ペットへの道]</ref><ref>[http://www.tokyoprogress.co.jp/report2.html ロシア科学アカデミーシベリア支部 細胞学・遺伝学研究所の「キツネの家畜化研究」]</ref>。これはなつきやすさという性質が、(自然、あるいは人為的に)選択されうることを示している。
 
人為的に進化を引き起こす研究も行われている。エンドラーは[[グッピー]]を異なる環境に移動させることによって、[[オス|雄]]の体色が捕食者と[[メス (動物)|雌]]による[[性淘汰#配偶者選択|配偶者選択]]に応じて進化することを明らかにした<ref>ワイナー(1995) pp.119-126</ref><ref>ドーキンス(2009) pp.216-224</ref>。レンスキーらは[[大腸菌]]の長期培養実験によって、代謝能力の進化を観察している<ref>ドーキンス(2009) pp.194-216</ref><ref name=lenski>Blount et al.(2008)</ref>。また[[人為淘汰]]による進化は、[[農業]]における[[品種改良]]に応用されている<ref>Ridley(2004) p.47</ref>。植物では、[[倍数化]]による種分化(後述)を実験的に再現することにも成功している<ref>Ridley(2004) pp.53-54</ref>。
 
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