「エマ・シーン」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
Cohns (会話 | 投稿記録)
m編集の要約なし
編集の要約なし
1行目:
{{Pathnav|機動戦士Ζガンダム|機動戦士Ζガンダムの登場人物|frame=1}}
'''エマ・シーン''' ('''Emma Sheen''') は、[[アニメ]]『[[機動戦士Ζガンダム]]』に登場する[[架空]]の人物。年齢は24歳。当初は[[ティターンズ]]の士官として登場、その後ガンダムMk-IIに纏わる一連の事件を経て[[エゥーゴ]]に移籍。[[軍隊における階級呼称一覧|階級]]は[[中尉]]。日系9世である。担当[[声優|声]]は[[岡本麻弥]]、[[富沢美智恵]](一部ゲーム))
 
== 略歴 ==
『Ζガンダム』開始時の年齢は24歳。[[軍隊における階級呼称一覧|階級]]は[[中尉]]。日系9世という設定がある。
日系人の軍人家庭に生まれ、ティターンズ配属までは地球で暮らす。物語開始の4年前の時点で[[アムロ・レイ]]と出会っている。基本的に柔和ながら典型的な軍人気質であり、何でも規律重視で杓子定規に判断してしまう傾向がある。規律を破った[[カミーユ・ビダン]]や[[ファ・ユイリィ]]に「修正」と呼ぶ体罰を下すことにも躊躇いはなかった。しかし理性的側面も備え、手段を選ばないティターンズを離れたのは想像に得るところである(後述)。
 
日系人の軍人家庭に生まれ、ティターンズ配属までは地球で暮らす。物語開始の4年前の時点で[[アムロ・レイ]]と出会っている。基本的に柔和ながら典型的な軍人気質であり何でも規律重視で杓子定規に判断してしまうする傾向がある。規律を破った[[カミーユ・ビダン]]や[[ファ・ユイリィ]]に「修正」と呼ぶ体罰を下すことにも躊躇いはなかった。しかし理性的面も備え、手段を選ばないティターンズを離れたのは想像に得るところである(後述)。
[[ガンダムMk-II]]のテストパイロットとしてグリーン・ノアに赴任し、エゥーゴによるガンダムMk-IIの強奪事件に遭遇する。その後、上官[[バスク・オム]]の親書を持って[[アーガマ]]へ赴くが、その内容が「強奪したガンダムMk-IIを返さなければ、強奪者であるカミーユの両親を殺す」と言う恫喝だったことを知り驚愕。ティターンズをジオン残党による破壊行為に対する抑止を目的とした正義の組織だと信じていたエマは大きなショックを受け、人質という卑劣な手段をとった組織に不信感を抱く。その後、[[アレキサンドリア (ガンダムシリーズ)|アレキサンドリア]]に戻った彼女は、カミーユとその父であるフランクリン・ビダンを引き連れ、ガンダムMk-II全3機と共にエゥーゴに寝返る。そして、保護観察の身の際に、[[サイド#サイド1(ザーン)|サイド1]]の「30バンチ」コロニーに入り、[[シャア・アズナブル|クワトロ・バジーナ]]から[[グリプス戦役#30バンチ事件|30バンチ事件]]の真相を知らされ(劇場版では[[レコア・ロンド]]がエゥーゴによる30バンチ調査の映像資料を見せる)、ティターンズの本質を再認識する。
 
[[ガンダムMk-II]]のテストパイロットとしてグリーン・ノアに赴任し、エゥーゴによるガンダムMk-IIの強奪事件に遭遇する。その後、上官[[バスク・オム]]の親書を持って[[アーガマ]]へ赴くが、その内容が「強奪したガンダムMk-IIを返さなければ、強奪者であるカミーユの両親を殺す」と言う恫喝だったことを知り驚愕。ティターンズをジオン残党による破壊行為に対する抑止を目的とした正義の組織と信じていたエマは大きなショックを受け、人質という卑劣な手段をとった組織に不信感を抱く。その後、[[アレキサンドリア (ガンダムシリーズ)|アレキサンドリア]]に戻った彼女は、カミーユとその父であるフランクリン・ビダンを引き連れ、ガンダムMk-II全3機と共にエゥーゴに寝返へ身を投じる。そして、保護観察の身であった際に、[[サイド#サイド1(ザーン)|サイド1]]の「30バンチ」コロニーに入り、[[シャア・アズナブル|クワトロ・バジーナ]]から[[グリプス戦役#30バンチ事件|30バンチ事件]]の真相を知らされ(劇場版では[[レコア・ロンド]]がエゥーゴによる30バンチ調査の映像資料を見せる)、ティターンズの本質を再認識する。
エゥーゴ参加当初は元ティターンズ士官ということで疑われやすい立場であったが、間もなくその生真面目で誠実な性格でクルーたちの信頼を得た。エゥーゴでは当初[[リック・ディアス]]のパイロットを務めていたが、後にガンダムMk-IIを譲り受け、アーガマと[[ラーディッシュ]]を行き来しながら数々の戦闘に参加。パイロットとしての腕は一流であり、物語序盤はエゥーゴ内部でもクワトロ(シャア)らと並びトップクラスの評価を得ている。
 
エゥーゴ参加当初は元ティターンズ士官ということで疑われやすい立場であったが、間もなくその生真面目で誠実な性格によりクルーたちの信頼を得た。エゥーゴで搭乗MSは当初[[リック・ディアス]]のパイロットを務めていたが、後にガンダムMk-IIを譲り受け、アーガマと[[ラーディッシュ]]を行き来しながら数々の戦闘に参加。パイロットとしての腕は一流であり、物語序盤はエゥーゴ内部でもクワトロ(シャア)らと並びトップクラスの評価を得ている。
また、カミーユやファ、[[カツ・ハウィン|カツ・コバヤシ]]に対しては、時には姉となって優しく、時には上官として厳しく彼らの面倒を見た。軍人家庭で形作られた厳格さから、カミーユやファへ制裁を行なうこともしばしばあった。なお、ラーディッシュの艦長となった[[ヘンケン・ベッケナー]]から個人的な好意を寄せられ戸惑うが、その後のラーディッシュのクルーなどの言動からは二人の関係を応援している様子がうかがえる(劇場版ではシャアやブライトも陰から恋愛成就を祈っている)。
 
また、カミーユやファ、[[カツ・ハウィン|カツ・コバヤシ]]に対しては、時には姉となってのように優しく、時には上官として厳しく彼らの面倒を見た。軍人家庭で形作られた厳格さから、カミーユやファへ制裁を行なうこともしばしばあった。なお、ラーディッシュの艦長となった[[ヘンケン・ベッケナー]]から個人的な好意を寄せられ戸惑うが、その後のラーディッシュのクルーなどの言動からは二人の関係を応援している様子がうかがえる(劇場版ではシャアやブライトも陰から恋愛成就を祈っている)。
宇宙世紀0088年2月22日、[[グリプス戦役]]終盤において、自分とは逆にティターンズへ寝返ったレコアの駆る[[ティターンズの機動兵器#パラス・アテネ|パラス・アテネ]]を相打ち状態になりつつも撃破する。しかし、レコアの最期の言葉(男はいつも私を陵辱した)に動揺し、その意味を確認しようと不用意にコクピットを出たところでパラス・アテネの残骸が[[ヤザン・ゲーブル]]の操縦する[[ティターンズの機動兵器#ハンブラビ|ハンブラビ]]の攻撃によって爆発、その破片で全身を強打し致命傷を負う。その後カミーユに助けられるが、命が尽きることを悟ると、カミーユに[[Ζガンダム]]が人の意思を吸収する力を持っていることを諭し、平和への願いを托して息を引き取った。
 
宇宙世紀0088年2月22日、[[グリプス戦役]]終盤において、自分とは逆にティターンズへ寝返ったレコアの駆る[[ティターンズの機動兵器#パラス・アテネ|パラス・アテネ]]と交戦し相打ち状態になりつつも撃破する。しかし、レコアの最期の言葉(男はいつも私を陵辱した)に動揺し、その意味を確認しようと不用意にコクピットを出たところで際にパラス・アテネの残骸が[[ヤザン・ゲーブル]]の操縦する[[ティターンズの機動兵器#ハンブラビ|ハンブラビ]]の攻撃によって爆発、その破片で全身を強打し致命傷を負う。その後カミーユに助けられるが、命が尽きることを悟ると、カミーユに[[Ζガンダム]]が人の意思を吸収する力を持っている諭し、平和への願いを托して息を引き取った。
 
[[近藤和久]]による漫画版では、[[パプテマス・シロッコ]]の乗る[[ジ・O]]を撃墜しようとした時にレコアが割り込み、結果的に彼女を撃墜したことでシロッコを怒らせてしまい、大型ビーム・ライフルの連射でガンダムMk-IIが直撃される形で爆発と共に死亡してしまう。
 
小説版では堅物な性格が強調されている。死因も異なっており、シャア、ハマーンと交戦中の[[パプテマス・シロッコ]]が狙いを外した流れ弾がガンダムMk-IIの脇腹に当たり、歪んだコクピットフレームで腹部を強打したことが致命傷となった。この際、死を自覚したことで、自分も普通の恋に憧れており、ヘンケンに好意を持たれて内心は嬉しかったことに気付く描写があり、テレビ版と同様に自分を助けたカミーユに後を託して死亡する。
 
劇場版では人物描写がやや異なり、母性的で包容力のある大人の女性としての面が強調された。テレビ版のような厳格で生真面目なエリート然とした人物という印象は和らいでおり、カミーユ達にもスキンシップで場を和ます良き姉的な存在として描かれている。また、ヘンケンからのアプローチにも最初は上手くはぐらかしていたが、物語中盤以降は艦内デッキでエマの方からかたわらに寄り添う姿が見られるなど、奥手で恋愛は苦手という傾向も若干緩和された。レコアに対しても、ティターンズに寝返ったことについて「殺してしまえばよかったのよ!」と唾棄するテレビ版に対し、「(レコアは)女をやってるだけよ」と擁護し心情の描写も若干違っている。
 
== 主な搭乗機 ==
24 ⟶ 26行目:
 
== 補足 ==
*エゥーゴに転向してから主に着用している緑の[[ノースリーブ]]は、レコアから譲られたものである。なお劇場版では、アーガマ艦内に常備されている女性用制服の備品のひとつという設定に変更された。私服が披露されたの姿はテレビ版のみで[[スカート]]を着用していた(アムロとの出会いの回想シーンとは別のもの)。
*雑誌「Ζガンダムエース No.001」で掲載された[[北爪宏幸]]の読み切り漫画『My First Triumph』では、宇宙世紀0086年に士官候補生時代の活躍が描かれている。地球公転軌道から外れた宙域での辺境機動艦隊を巡察中に、ジオン残党と遭遇したため、急遽MS部隊の指揮を任される。ジム改に搭乗し、戦力的に劣勢ながらも敵の殲滅と基地制圧に成功した。のちこの功績が認められティターンズへ入隊することになる。
*[[富野由悠季]]による、『ΖガンダムPart2』という仮題が振られた『[[機動戦士ガンダムΖΖ]]』の企画書にある大まかなあらすじによれば、エマは『ΖΖ』にも引き続き登場し、物語の途中で戦死する予定だった。この企画書は講談社『機動戦士ガンダム大全集』に掲載されている。
*デザインを担当した[[安彦良和]]は、富野が[[ファラ・フォーセット]]のような彫りの深い白人女性ばかりを描かせたがるので、「エマのように日系といった設定を渡されると、それだけでイメージが確定し、安心する」と語っている(「アニメージュ」1985年7月号)。
*小説版のヘンケンの評では「世も世なら(戦争がなければ)優秀な秘書にでもなっていただろう」と元々あり、他分野においても優秀な人物であるのが窺える。
 
== 関連項目 ==