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'''故意四球'''(こいしきゅう、'''intentional base on balls''', '''intentional walk''')とは、[[野球]]において[[投手]]が[[打者]]に対して、意図的に[[四球]]を与える行為につく記録である。
 
故意四球は[[公認野球規則]]で[[定義]]されている[[用語]]であるが、日本では'''[[:wikt:|敬遠]]'''(けいえん)という[[俗称]]が一般に広く用いられている。
 
== 概要 ==
通常、守備側は打者を[[アウト (野球)|アウト]]に討ち取ることを目的とする。しかし、打者の個人[[能力]]や試合の局面を勘案し、四球を与えて[[:wikt:|塁]]に送り出してしまう方が、最終的な[[勝利]]のために適切であると判断される場合には、意図的に四球を与えることがある。
 
故意四球が通常の四球と区別されて[[公式記録員 (野球)|公式記録]]となるには後述の[[要件]]を備えていなくてはならないが、それら要件のすべてを満たさない場合でも、見た者に守備側の四球にしようとする意図が感じられるときには「敬遠」あるいは「敬遠気味」などと表現される。
 
故意四球はルール違反にあたる行為ではなく、相手を封じるための立派な[[戦術]]の一つであるが、[[興行]]としての[[プロ野球]]においては、故意四球を行っている最中に、投手に対して[[ブーイング]]を行ったり野次を飛ばしたりする[[観客]]が多い。試合そのものの[[:wikt:|勝敗]]、特に[[優勝]]争いが関わる状況などの故意四球は勝利を確実にするための[[作戦]]と許容されることも多いが、後述の打撃タイトルの阻止や過去の記録([[本塁打]]数等)を保存するための故意四球やそれに類する行為に対しては、非常に強い批判が行われ、故意四球狙いにされていることに気づいた打者の中には、抗議の意味も込めてわざと[[空振り]]し、[[ストライク (野球)|ストライク]]にする選手もいる。記録妨害行為が大きな反響を呼び、[[コミッショナー (日本プロ野球)|コミッショナー]]やリーグの会長が厳重注意したこともある。
 
== 故意四球時のルールと記録 ==
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* {{by|1981年}}7月19日、[[柏原純一]]([[北海道日本ハムファイターズ|日本ハムファイターズ]])が[[埼玉西武ライオンズ|西武ライオンズ]]戦で故意四球を意図した投球を本塁打する。投手は[[永射保]]。
* {{by|1990年}}6月2日、[[ウォーレン・クロマティ]](巨人)は広島戦で、明らかに故意四球を狙った投球を打って[[サヨナラゲーム|サヨナラ]][[適時打]]にし、勝利を得た。投手は[[金石昭人]]。
* 1999年6月12日、[[新庄剛志]](阪神)が、故意四球を投げようとしていた[[槙原寛己]](巨人)のボールが[[ストライクゾーン]]近くに投げられたのを見てこれを打ち、三遊間を破るサヨナラ適時打とした。本人曰く、わざと[[バッターボックス]]の外側に立ち、投手が錯覚してアウトコースに投げる敬遠球がストライクゾーンに近くなるように誘導した。事前にベンチで[[野村克也]]監督にこの策を打診しており、打席に入った後実際にコーチからゴーサインも出されたという。ちなみに当時の阪神の打撃コーチは上記の柏原純一であった。
 
=== 故意四球が暴投・捕逸となった例 ===