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有史以降のおもな活動
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== 吾妻火山 ==
吾妻火山は[[那須火山帯]]の中で最大の火山群であり、おおまかに東吾妻火山群、中吾妻火山群、西吾妻火山群に分けられる。火山活動は約150万年前から100万年前頃から始まったと考えられるが、それぞれの火山体の形成年代についてはよくわかっていない。[[カリウム]]・[[アルゴン]]年代や地形の[[侵食|浸食]]の状況から、火山活動の中心は西から東に移動してきたと考えられる。西吾妻火山群と中吾妻火山群は約30万年前頃までに活動をほぼ終息している。東吾妻火山群は約28万年から10万年前頃に[[山体崩壊]]を起こし、浄土平を火口底とする馬蹄形の[[カルデラ]]を形成した。その後約7000年前から約1000年前までの活動で吾妻小富士、桶沼、五色沼などの火口が形成されたが、歴史時代に入ってからの[[噴火]]は一切経山に限られる。一切経山は[[1977年]](昭和52年)にも小規模な噴火を起こしており、[[気象庁]]で[[噴火警戒レベル]]を導入している全国26火山のひとつとなっている(平成19年12月1日導入)<ref>気象庁の観測点の名称は「吾妻山」である。< name="geosoc.111.94"/ref>。
 
=== 有史以降のおもな活動 ===
[[2008年]]11月一切経山より立ち昇る[[噴気]]が確認され、その後[[福島市]]内の広い範囲で噴気が原因と考えられる異臭騒ぎがあった。
歴史時代に入ってからの[[噴火]]は一切経山に限られる<ref>[http://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/sendai/213_Azumayama/213_history.html 吾妻山 有史以降の火山活動] 気象庁</ref>。また、江戸時代の火山活動は不明点が多い<ref name="geosoc.111.94">[http://dx.doi.org/10.5575/geosoc.111.94 山元孝広:島県,吾妻火山の最近7千年間の噴火史:吾妻-浄土平火山噴出物の層序とマグマ供給系] 地質学雑誌 Vol.111 (2005) No.2 P94-110</ref>。
 
* 1331年 水蒸気噴火からマグマ噴火に移行。[[火山爆発指数]]:VEI1
[[2014年]]12月に[[気象庁]]は噴火警戒レベルを1(平常)から2(火口周辺規制)に引上げた<ref>[http://www.jma.go.jp/jp/volcano/forecast_02_20141212150012.html 火山名 吾妻山 噴火警報(火口周辺)]仙台管区気象台、平成26年12月12日</ref>。
* 1711年頃 小規模な水蒸気噴火。明治噴火よりも規模は大きい<ref name="geosoc.111.94"/>。火山爆発指数:VEI1
* 1893-1895 (明治26-28)年 小規模な水蒸気噴火<ref>[http://dx.doi.org/10.5026/jgeography.5.267 三浦宗次郎:吾妻山破裂調査概況] 地学雑誌 Vol.5 (1893) No.6 P267-272_1</ref>。'''明治噴火'''。火山爆発指数:VEI1
** 1893年6月7日の噴火により火口付近調査中の地質調査所職員2名死亡。
* 1950(昭和25)年 水蒸気噴火。火口湖から酸性水が流出し、下流で魚が死に、発電施設に被害。
* 1977(昭和52)年 水蒸気噴火。12月7日早朝に小規模の噴火し、火口周辺に極少量の降灰。盛んな噴気活動は1979年まで継続。
* 1996 - 2006年 散発的に地震、群発地震活動、火山性微動、地殻変動を観測。
[[* 2008年]]11月 一切経山より立ち昇る[[噴気]]が確認され、その後[[福島市]]内の広い範囲で噴気が原因と考えられる異臭騒ぎがあった。
* [[2014年]]12月に[[気象庁]]は噴火警戒レベルを1(1(平常)から2(2(火口周辺規制)に引上げた<ref>[http://www.jma.go.jp/jp/volcano/forecast_02_20141212150012.html  火山名 吾妻山 噴火警報(火口周辺)]仙台管区気象台、平成262612121212日</ref>。
 
== 植生 ==
山頂部は気候的には[[亜高山帯]]に属するが、風が強く積雪量が多いという厳しい環境であるため[[ハイマツ帯]]が広がり、[[高山植物]]が分布している。その周辺には[[ヤエハクサンシャクナゲ]](ネモトシャクナゲ)の自生地がある。ネモトシャクナゲは[[ハクサンシャクナゲ]]の花が八重咲きになったもので、福島県の[[県花]]である。吾妻山の[[賽の河原]]北部の約8ha、自生地として国の[[天然記念物]]に指定されている([[吾妻山ヤエハクサンシャクナゲ自生地]])
 
== 観光 ==
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;西吾妻山
:コースはいくつかあるが、最もポピュラーなコースとして挙げられるのが以下のコース。
中大巓麓にある[[天元台高原スキー場]]の[[索道|ロープウェイ]]と[[索道|リフト]](夏期も営業)を乗り継いで標高1,850メートルまで到達。そこから稜線までは30分程度。池塘が点在する高原湿原を梵天岩経由で頂上まで1時間程度。家族ハイクなど初心者向きといえるが、標高2,000メートル級の高山であるため、防寒具り相応の装備は必
;一切経山
:{{main|一切経山}}
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:[[上野駅|上野]] - [[福島駅 (福島県)|福島]]・[[仙台駅|仙台]]間を[[東北本線]]経由で運行した[[急行列車]]。[[1958年]](昭和33年)[[10月]]運行開始、[[東北新幹線]]開業後の[[1985年]](昭和60年)[[3月]]廃止。
;装甲巡洋艦「吾妻」
:日露戦争開戦前の主力艦。山12隻名ではうちの1隻戦艦「[[富士 (戦艦)|富士]]」装甲巡洋艦「[[浅間 (装甲巡洋艦)|浅間]]」と並んで装甲巡洋艦「[[吾妻 (装甲巡洋艦)|吾妻]]」が在籍した。開戦前の主力艦12隻のうちの1隻
 
== 画像 ==
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== 外部リンク ==
* [[気象庁]]
** [http://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/sendai/213_Azumayama/213_index.html 気象庁|吾妻山]
** [http://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/STOCK/kaisetsu/level_toha/level_213.htm 気象庁:吾妻山の噴火警戒レベル]
* [http://www.nilim.go.jp/lab/rbg/bousai_map/038_azumasan.htm 吾妻山火山防災マップ]
* [http://www012.upp.so-net.ne.jp/joudo/ni_center.htm 吾妻・浄土平自然情報センター]