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{{出典の明記|date=2015年1月14日}}
{{Infobox_Disease |
Name = 高カリウム血症 |
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*筋力低下
*吐き気
などがあげられる。そのまま放置しておくと致死性不整脈から心停止に至る可能性がある。[[細胞外液|ECF]](細胞外液)のK濃度が5.0~60 - 6.0mEq/lになると心電図異常(テント状T波、P波の消失、QRS幅延長)が見られ、7mEq/l以上になると致死的不整脈を起こす可能性が非常に高くなる。高カリウム血症は死に至る病態である。その死因は[[不整脈]]であるので、予防措置として[[心電図]]検査を行うことが一般的である。
 
==原因==
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;不整脈の予防
:高カリウム血症で致死的なのは不整脈であるので、それさえ防げれば、しばらくは時間を稼ぐことができる。そのための治療として[[カルシウム]]製剤の投与を行う。血中カルシウム濃度を上昇させることで心筋の活動性を抑制し、不整脈を抑制する。処方としてはグルコン酸カルシウム(カルチコール)を10ml(850mgを溶解した液)を3~43 - 4分かけて静注する。
;高カリウム血症の改善
:高カリウム血症では細胞内の水素イオンと血清カリウムイオンが交換されて、代謝性アシドーシスとなっていることが多い。血液ガス分析で強度のアシドーシスが認められる場合は、[[重曹]](メイロン:炭酸水素ナトリウム)を投与してアシドーシスを改善させる事で、一時的に血清カリウム値を改善させることができる。これは5分以上かけて緩徐に静注する。ちなみに、代謝性アシドーシスに対する炭酸水素ナトリウム投与は、見かけ上は代謝性アシドーシスを改善するものの、最終的に細胞内水素イオン濃度の上昇を招き、細胞内アシドーシスを助長するため結果的に有害である、との見方がある。
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==カリウムの人体内のふるまい ==
維持[[輸液]]で必要なカリウムは一日あたり20~40mEq20 - 40mEqであるが、経口摂取では一日50~100mEq50 - 100mEq必要であるといわれている。正常人ではカリウムは摂取量と同じだけ尿中に排出されることが知られている。即ち、腎障害がなければ尿中カリウム量からカリウム摂取量を予測することができる。尿中のカリウム排出の調節はCCT([[皮質部集合管]])で行われる。ここはカリウムの尿中への分泌を行う器官であり、体内のカリウムが過剰なときはカリウム分泌を促進させ[[ホメオスタシス]]の維持を行う。CCTでのカリウム分泌量調節因子としては以下のものが知られている。
;CCTへ到達する尿量
;CCTへ到達するナトリウム量
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;カリウム摂取量
 
高カリウム血症の場合はそれが腎障害による排泄低下によるものか、過剰摂取によるものかを区別する必要がある。これは[[部分排泄率]]を用いることで簡単に区別することができる。カリウム部分排泄率 (FEK) は通常12.5~25%5 - 25%である。血清カリウムが上昇しており部分排泄率が増加していれば摂取過剰であり、低下していれば腎からの排出の低下である。これは摂取量が多ければ本来尿中排出量は増加し、少なければ低下するというホメオスタシスの直感に矛盾しない。
 
==関連項目==
* [[高ナトリウム血症]]
* [[低ナトリウム血症]]
* [[低カリウム血症]]
 
{{Medical-stub}}