「ダブルスキン構造」の版間の差分

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==概要==
従来、鉄道車両の構体を構成するために必要だった外板と骨組(柱や梁)を一体にまとめた構造であり、[[トラス]]状の断面を持つ[[アルミニウム合金]]の大型[[押し出し成形]]材を溶接でつなぎ合わせて製作されているが、最近の溶接方法は[[摩擦攪拌接合|摩擦攪拌溶接]](FSW)が主流となっている。その断面は、[[ダンボール]]に見られるような、2枚の板の間に斜めトラス状リブ補強部材が入ったようており、それより、骨組み無しでも強度を確保できる仕組みとなっている。利点としては、[[剛性]]が強く構体の[[たわみ]]が少ないこと。外壁部のみで必要な強度をできるため従来の[[シングルスキン構造]]で必要だった[[柱]]や[[梁 (建築)|梁]]といった骨材が不要であり結果室内への突起がなくなり室内空間を広く取れること。そして2枚の壁と壁の間の隙間に制振材を挿入することができるため客室[[騒音]]をきわめて低く抑えることができることである。また、車体の屋根板と側板が一体化されたことによる部品点数の削減と柱や梁の省略により製造[[工程]]の簡素化につながり製造[[コスト]]の低減も実現している。
 
欠点としては、2重構造のため[[重量]]的には若干重めで軽量化に対しては若干不利(たとえば構体本体の重量(1両あたり平均)はダブルスキン構造の[[新幹線700系電車]]の7トンに対してよりシングルスキンの[[新幹線300系電車]]方が6.2トンと軽い。)であることであるが、トータルバランスではシングルスキン構造より本構造の方が圧倒的に優れているため近年開発された[[新幹線N700系電車]]などの多くの鉄道車両の構体構造として採用されている。[[日立製作所]]の[[A-train (日立製作所)|A-train]]システムでも採用されている。