「一撃離脱戦法」の版間の差分

戦闘機による一撃離脱戦法は、目標となる敵機を見つけたら上空から一気に襲いかかって射撃を浴びせ、敵の前に出るより先に、急降下のまま逃げていく方法であった<ref>クリエイティブ・スイート『ゼロ戦の秘密』PHP文庫20頁、博学こだわり倶楽部『第二次世界大戦の兵器・武器』KAWADE夢文庫14頁</ref>。重戦闘機の得意な戦闘法である<ref>碇義朗『戦闘機入門』光人社NF文庫240-243頁</ref>。一撃離脱戦法は、格闘戦で勝てない相手にも対等に戦える可能性を持つが、格闘戦を得意とする敵に必ずしも有利というわけではない。零戦とF4F、スピットファイアとMe109のように格闘戦と一撃離脱のどちらが有利な空戦に持ち込むかが勝敗に関係した<ref>碇義朗『戦闘機入門』光人社NF文庫243-244頁</ref>。空戦機動のダイブアンドズームを一撃離脱戦法と訳する文献もあるが、ダイブアンドズームは上昇後に再度攻撃をうかがう戦法であるため、必ずしも一撃離脱戦法と同義ではない<ref>竹内修『戦闘機テクノロジー』12-13頁、小福田晧文『零戦開発物語』光人社NF文庫397頁、小福田は格闘法として紹介している。</ref>。