「三岸好太郎」の版間の差分

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抽象形態を構成した『コンポジション』や線条様式の『オーケストラ』などの試作により純粋主義・機械主義を賛美した三岸はその後[[シュルレアリスム]]に移行し、[[1934年]]に連作「蝶と貝殻」シリーズを発表する。中でも『海と射光』は単純化した構図に白日夢のような幻想的な光景を現出し、乾いたエロティシズム・東洋的な叙情をも漂わせた晩年の三岸の代表作と言ってよい作品である。その後も精力的な活動を続けたが同年7月に旅行先の[[名古屋市|名古屋]]で胃潰瘍で吐血し、31歳の短い生涯を終えた。
 
[[村山槐多]]・[[古賀春江]]らとともに、詩作も行う画家として知られ、散文詩『上海の絵本』、『蝶と貝殻』などの作品を残している。これらの作品は、三岸ならではの色彩感と夢幻性、硬質な叙情が特色であるが<ref name="zenshu">「日本近代絵画全集: 三岸好太郎・[[長谷川利行]]・[[靉光]]」[[講談社]]、1964年</ref><ref>[[酒井忠康]]・[[橋秀文]]「岩波近代日本の美術5 描かれたものがたり」[[岩波書店]]、1997年</ref>、創作を「主観的感情の表現」と定義づけた彼にとって、絵画と詩は互いに補完し合う関係であったものと思われる<ref name="zenshu"/>。
 
== 作品リスト ==
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*旅愁
*[http://www.dokyoi.pref.hokkaido.lg.jp/hk/mkb/gall25.htm 蝶と貝殻](素描集、同名の詩も残している)
 
== 著作 ==
=== 詩画集 ===
*「蝶と貝殻」1934年
 
=== 評論 ===
*「感情と表現」(エッセイ・詩作等も収録されている)、[[中央公論美術出版]]、1983年(オンデマンド版2004年)
 
== 脚注 ==