「Dynamic Random Access Memory」の版間の差分

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通常のDRAMの読み出し時にはRAS信号によってロウアドレスを与え、CAS信号によってカラムアドレスを与える動作をそれぞれのメモリー番地に対して繰り返し与えるが、記憶領域へのアクセスは連続する傾向が強く、連続する番地ごとにロウとカラムを与えるのではなく、直前のロウアドレス(ページ)と同じ場合にはRAS信号を固定したままロウを与えずにCAS信号とカラムだけを変えて与えることで、メモリ番地の指定時間を短くすることで高速化をはかっていた。高速ページモード付きDRAMでも従来のロウとカラムをすべて個別に与える動作が保証されていた。
21世紀の現在はほとんど使用されていない。
:[[マイクロンメモリジャパン|日立(当時)]] HM514100(4M(×1)ビット)
:東芝 TC514100(4M(×1)ビット)
:[[マイクロンメモリジャパン|NEC(当時)]] µPD424400(4M(1M×4)ビット)など
 
=== スタティックカラムモードDRAM ===
メモリチップ内にバッファとして1ページ分のSRAMを内蔵し、同一ページ内のアクセスについて一旦当該ページに書かれたデータを全てSRAM上にコピーすることにより、RAS信号によってロウアドレスを与えればあとはCAS信号を固定してからMA、つまりマルチプレクストアドレスにカラムアドレスを指定す変化させるだけで連続的にデータ出力が実施されるという動作を行う(高速ページモード付きDRAMとの違いはCAS信号を固定する点である)。つまり、同一ページ内の連続するアドレスの読み出しであれば、CAS信号の発行とそのレイテンシの分だけメモリアクセスタイムが節減され、通常のDRAMよりも読み出し速度が高速化されるという特徴を備え、ページ境界をまたぐアドレスの連続読み出し時でもごく小さなペナルティで済ませられる。なお、高速ページモード付きDRAMと同様、通常のDRAMと同様のRAS/CAS信号の個別発行によるアクセスモードにも対応する。
:日立 HM514102(4M(×1)ビット、1ページ2048ビット)
:東芝 TC514102(4M(×1)ビット、1ページ2048ビット)
:NEC µPD424402(4M(1M×4)ビット、1ページ1024ビット×4)など
 
このDRAMは[[日立製作所]]が開発、製品化したが、SRAM内蔵で構造が複雑であったことからコスト面で不利であり、しかもより生産コストが低廉で同程度の効果が得られる高速ページモード付きDRAMが開発されたためにほとんど採用例はなく、パソコン向けでは[[シャープ]][[X68000#X68030|X68030]]シリーズに標準採用されるに留まった。また、信号のタイミングによっては(CAS信号がカラムアドレスより先(または同時)に出る場合等)、この方式のDRAMが必要な場合もあった。
 
=== EDO DRAM ===
従来のDRAMでは、データ読み出し時にデータ出力信号が安定出力されるまでは、次のカラムアドレスを与えることが出来なかったのに対し、EDO DRAM(Extended Data Output DRAM)ではデータ出力線にデータラッチを設けることで、データ出力のタイミングと次のカラムアドレスの受付タイミングとをオーバーラップしている。[[Pentium]]などの66MHzのCPUではウェイト数を高速ページモードの2クロックからEDOの1クロックへと高速化できた。21世紀の現在はほとんど使用されていない。
:日立 HM514405(4M(1M×4)ビット)
:東芝 TC514405(4M(1M×4)ビット)
:NEC µPD424405(4M(1M×4)ビット)など
 
=== BEDO DRAM ===
Micron社が開発した高速版EDO DRAMである。Burst EDO RAMという正式名称が示す通り、内部に2ビット分の2進カウンタを持っており、最初に入力されたカラムアドレスの値を使って1を3回加えることで続く3回分の連続するアドレスを作り出し、CAS信号の遷移にあわせて合計4回の連続するデータ読み出し動作を行う。Pentiumではこのための専用回路が備わっていたため、最速ではウェイト数を0クロックに出来、アクセス時間52nsでページモードサイクル時間15ns品のBEDO DRAMを66MHzのPentiumで使用すれば、4つのウェイト数は5-1-1-1というクロック数でバースト転送が行えるとされたが、DRAMコントローラやチップセットの対応がほとんど無く(Intel純正チップセットでは[[Pentium Pro]]および[[Pentium II]]用のIntel 440FXのみ対応)、普及しなかった。なお、BEDO DRAM以前にも、同様のコンセプトを持った(CAS信号のみの遷移で連続3回(合計4回)のアクセスができた)ニブルモードDRAMというものがあった(日立 HM514101(4M(×1)ビット)など)。ニブルとは4ビットのことである。
 
=== SDRAM ===