「ジャンニ・スキッキ」の版間の差分

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「ブオーゾ」に表記を統一
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そこへスキッキ登場。リヌッチョは「何か知恵を貸して欲しい」と頼む。他の親戚が貧しい田舎者のスキッキを馬鹿にするのでスキッキはへそを曲げて協力を断るが、娘のラウレッタが「お父さん、もしリヌッチョと結婚できないなら、私、[[ポンテ・ヴェッキオ]]から[[アルノ川]]に身投げしてしまうから」と脅すので、スキッキも仕方なく遺産を取り戻す算段を立てることにする。
 
まず、愛娘ラウレッタに悪事の加担はさせたくないので、彼女には「ベランダで小鳥に餌でもやっていなさい」と言いつけて部屋から立ち退かせる。いまこの部屋にいる面々以外にブの死を知る者がいないことを確認してから、遺体はベッドからどかして別室へ運ばせる。そこへ間の悪いことに医者が往診に来、スキッキはブオーゾの声色で「もうすっかり回復したから」と言って追い帰す。声色一つで医者をうまく騙せたことでスキッキは調子に乗り、「公証人を呼んできて、ブオーゾに化けた自分が遺言を口述するんだ」とその計画を披露する。
 
ブオーゾの財産は現金と、各所に保有する不動産物件である。中でも製粉所と付属するロバ、そしてこの[[フィレンツェ]]の自宅が価値ある物件と誰もが知っている。公証人が来るまでの間、親戚たちはスキッキの変装を手伝いながら、めいめいが彼の耳元で「自分に製粉所とロバ、それとこの邸宅を分与するように言って下さい」と頼み込む。スキッキは親戚一同に「法律により、遺言状の改竄者とその共謀者は片手を切断された後フィレンツェ追放となる。だから『さらばフィレンツェ、手のない腕でご挨拶』となりたくないならこの事は一切他言無用、いいな」と厳かに警告し、一同も秘密厳守を約束する。