「午蹄中目」の版間の差分

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== 生息時代・地域 ==
他の大型哺乳類が少ない南アメリカ大陸で適応拡散を遂げ、様々な形態の種が表れている。その形態はあたかも[[平行進化]]の見本市のごとき様相を呈しており、[[ゾウ]]のように鼻の伸びた[[ピロテリウム]]、[[カバ]]に似た[[トクソドン]]、[[ウマ]]と同じく蹄が一本になったトアテリウム、[[ラクダ]]に似た[[マクラウケニア]]など、別系統であるはずの旧世界の哺乳類たちによく似た形態に進化しているものも多い。
 
[[鮮新世]]中期の約300万年前に[[パナマ地峡]]が形成され、北アメリカ大陸の哺乳類たちが南アメリカ大陸に移住するようになると、生存競争に敗れニッチを奪われた種が次々と絶滅し、午蹄中目は大きく衰退した。滑距目や南蹄目の一部の種はそれでも命脈を保ち続けたが、[[更新世]]には絶滅した。更新世末期、[[最終氷期]]の終盤になると[[ベーリング地峡]]を渡って南北アメリカ大陸に[[ヒト|ホモ・サピエンス]]すなわち現生人類(南米の[[インディオ]]、北米の[[インディアン]]の祖先集団)が移住すると、大型哺乳類の多くの種が急速に絶滅したが(それまで南北アメリカ大陸は人類が足を踏み入れたことがなく、人間に警戒心を持たない動物達は狩猟などに対処する術をもっていなかった。このため、彼等の絶滅は人類による関与が大きいとされる)、その中に[[マクラウケニア]]などの最後の午蹄中目が含まれているのか、あるいは既に人類の到達以前に滅んでいたのかははっきりしていない。