「種子」の版間の差分

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:**いわゆる[[果物]](くだもの)を多く含む[[漿果]]の果肉はそのために発達したものである。[[哺乳類]]や[[鳥類]]などに果物を食わせておき、同時に種子を丸呑みさせ、糞と一緒に排出され、そこで発芽する。この場合、果肉は大きく柔らかく、糖分や脂肪を多く含む。それに対して種子は小さかったり、大きくて硬く、壊されにくい構造になる。[[ドリアン]]や[[レイシ]]、[[イチイ]]のように果皮起源の果肉ではなく仮種皮を果肉として発達させるものも多い。
:**[[ドングリ]]の場合、食料になるのはデンプンを多量に蓄積した種子そのもの([http://www.alpine-plants-jp.com/himitunohanazono/konara_himitu_1.htm コナラの堅果])である。種子散布に寄与する動物は[[リス]]のように種子を集めて貯蔵する習性がある動物である。餌になるとその時点で種子としての役割を失うが、それでも[[絶滅]]することがないのは、壊されるのが子葉の一部に過ぎなければ充分発芽に役に立つという側面があるとともに、貯蔵種子の一部を忘れてしまったり、食べ残したりしたものも種子散布に役立っていると考えられている。
 
[[File:Reuzenbalsemien opengesprongen vrucht Impatiens glandulifera.jpg|thumb|right|200px|はじけた[[ツリフネソウ]]の仲間の果実]]
 
:**種子そのものが食料になるのではなく、種子に餌をつけて運ばせるように進化したものがある。[[スミレ]]類や[[カタクリ]]は種子に付属する[[エライオソーム]]と呼ばれる[[脂質]]を多く含む肉質の部分を持つ([http://www.alpine-plants-jp.com/himitunohanazono/nisikisumire_himitu_1.htm ニシキスミレの種子])。これが[[アリ]]の餌となってアリに運ばれる。
:*動物の体表面にくっつき、運んで貰うための種子を発達させたものもある。果実や種子の一部に粘着物質を出したり、棘や毛で絡み付いたりするようになっているものである。人間の衣服にもよくくっつき、結実期(日本では主に秋)の山野にでかければ、必ず何種類かの種子に絡み付かれ、後で取るのに苦労する、いわゆる「[[ひっつき虫]]」[http://www.alpine-plants-jp.com/himitunohanazono/igaonamomi_himitu_1.htm イガオナモミの「いが」]がこれにあたる。
;機械的に種子を飛ばす仕組みを発達させたもの : 有名なのは[[ホウセンカ]]で、成熟した果実は何かの刺激があると割れて、皮が大きくゆがみ、中の種子を跳ね飛ばすようになっている。
 
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File:Epizoochoria NRM.jpg|服に引っ付いた[[タウコギ]]の種子
[[ File:Reuzenbalsemien opengesprongen vrucht Impatiens glandulifera.jpg|thumb|right|200px|はじけた[[ツリフネソウ]]の仲間の果実]]
File:Exploding cucumber (Cyclanthera explodens) in slow motion.webm|バクダンウリの果実
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== 種子の休眠と発芽 ==