「土 (小説)」の版間の差分

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{{基礎情報 書籍文学作品
|題名 title = 土
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|作者 author = [[長塚節]]
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|初出 = [[東京朝日新聞]]<br/>[[1910年]][[6月13日]] - [[11月17日]]
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|刊行 language = [[1912年]][[5月19本語]]、[[春陽堂書店|春陽堂]]
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『'''土'''』(つち)は、[[長塚節]]の[[長編小説]]。作者の郷里である[[茨城県]][[鬼怒川]]沿いの農村を舞台に、貧農一家の生活を農村の自然や風俗・行事などと共に、[[写生文]]体で克明に描いた作品。長塚の唯一の長編小説で、[[農民文学]]の代表的作品とされる<ref name="コトバンク">[https://kotobank.jp/word/%E5%9C%9F-99264 土]、[[コトバンク]]、2015年3月1日閲覧</ref>。
 
[[夏目漱石]]の推薦により<ref name="コトバンク"/>、[[1910年]](明治43年)[[6月13日]]から[[11月17日]]にかけて[[東京朝日新聞]]に連載。[[1912年]](明治45年)[[5月19日]]に[[春陽堂書店|春陽堂]]より刊行され、漱石による序文『「土」に就て』が付された。
 
[[1939年]](昭和14年)に[[日活]]製作・[[内田吐夢]]監督によって映画化された。
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本作は、[[1936年]](昭和11年)頃に日活企画部の[[福田栄三郎]]が企画したもので、多摩川撮影所で撮影されたが、四季の移ろいを描くために2年もの撮影期間がかかった<ref name="発達史"/>。そのため日活本社は、長期製作による資金的な問題と興行的に不安であるという理由で製作の中止を求めた。本作の製作に尽力した[[根岸寛一]]撮影所長は、[[1938年]](昭和13年)6月に責任を負って日活を退社している<ref name="発達史"/>。撮影所側はこれを不服とし、表面は中止したと見せかけて密かに撮影を続行。本作のための出費は閉じ、ほかの作品から予算を削って製作した<ref name="発達史"/>。内田はその間に『[[東京千一夜]]』を製作してこれをカモフラージュしている。そうして1939年(昭和14年)の春ごろに作品は完成し、4月13日に[[帝都座]]で封切られた。
 
小作農の生活に題材を置いたことで興行的な不安を感じていた会社とは反対に、作品は3週間続映を記録ヒットし、[[文部省]]推薦に選ばれるなど高い評価を得た。また公開後も評価は高く、[[1959年]](昭和34年)に[[キネマ旬報]]が選出した「日本映画60年を代表する最高作品ベスト・テン」で第4位となった(第1位は『[[忠次旅日記]]』)。
 
本作のフィルムは長年現存していないと考えられていたが、[[1968年]](昭和43年)に[[東ドイツ]]の国立映画保存所で[[ヴェネツィア国際映画祭]]に出品するために短縮された93分の版が発見された。しかし、その版は冒頭と結尾の巻が欠落していた。[[1999年]](平成11年)には{{仮リンク|ゴスフィルムフォンド|ru|Государственный фонд кинофильмов Российской Федерации}}で冒頭の巻を含む115分の版が発見された<ref name="フィルムセンター">[http://www.momat.go.jp/FC/NFC_Calendar/2010-5/kaisetsu_3.html 発掘された映画たち2010「土(最長版)]、[[東京国立近代美術館フィルムセンター]]、2015年3月1日閲覧</ref>。[[東京国立近代美術館フィルムセンター]]では、ドイツ版の93分とロシア版の24分を合わせた117分の最長版を所蔵している<ref name="フィルムセンター"/>(結尾の部分は現在も欠落している)。
 
==舞台==