「青青の時代」の版間の差分

『'''青青の時代'''』（あおのじだい）は、[[山岸凉子]]による[[日本]]の[[漫画]]作品。『[[コミックトム|comicトムプラス]]』（[[潮出版社]]）1998年5月号から2000年2月号にまで掲載された。

南の島に暮らす10歳の少女壱与と気の触れたばばさま。この祖母と孫はたいした身寄りも無く、村人からは厄介者扱いを受けていた。唯一の身寄りからも突き放されて失意の壱与は、そのうえばばさまの病を治したい気持ちを逆手に取られ、村の少年たちに暴行されてしまう。

それから数日後、海の向こうから使者がやってきた。ばばさまはあの「聞こえさまの姉、照日女（ティラヒルメ）だ」という。使者に連れられた先の伊都国で壱与とばばさまを待っていたのは、御神託によって国家を統治する[[大和]]（やまたい）の巫女王、日女子だった。

伊都国では、王・天日男（アマヒルオ）の崩御にあたり、凄まじい権力闘争が繰り広げられていた。4人の王子や隣国をも巻き込んだ陰謀策略に、壱与は意図せずしてに関与していく壱与。が、それは彼女の身体に流れる、巫女の血の所為せいでもあった。

作品のテーマともいえる超常力とは何ものなのか。何かと引き換えに得られるものなのか。果たそして、日女、日女子、壱与の繋つながりとは？。

; 壱与（イヨ）

: 本作の主人公の少女。戦乱を逃れて島にたどり着き、義理の叔父の家にばばさまとともに居候していたが、叔父が戦死すると家を追い出される。村人たちからの[[迫害]]・暴力を受けながら放浪生活を続け、さらに[[巫女]]の第一条件である[[処女]]を奪われる。狗智日子に出会って大和に渡った後、彼女の意図しないところで巫女の血が働き、権力闘争に巻き込まれて行く。

;鮪 太郎（シビタラ）

; 照 日女子（ティラ ヒミコ）＝[[卑弥呼]]・聞こえさま

: ばばさまの妹。3歳違いだが、年齢を感じさせない若々しさは、[[水子]]や[[胎盤|衣奈]]を食べているとまで噂されるほどである。スキャンダルで姉を蹴落として聞こえさまになり、国を操ろうとする。さらには壱与をなんとしても退けようといろいろな試練を課すが、クチヒコに裏切られて殺される。

;兄 弟日子（エオトヒコ）

; 鳴与（トヨ）

: 日女の娘で壱与の母親。物語中では[[故人]]。ヒミコの陰謀によって生まれたヒルメの[[隠し子]]で、ヒミコいわく「ヒルメを養うために13歳から[[売春]]を始め、客の一人の子供（＝壱与）を身篭った」。その後ゴラエと結婚するが、戦乱に巻き込まれて亡くなった。