「大雪丸 (初代)」の版間の差分

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当初は防波堤内で錨泊してこの台風をかわそうとしたが、他船、自船の走錨があり、避難船で輻輳する防波堤内では衝突の恐れが出たため、急遽防波堤外へ脱出して錨泊した。しかし、そこでも猛烈な波浪に翻弄され、走錨激しく、やむなく風に向かって船首を立て、蜘躊しつつ「南西の風は桶元へ行け」との経験則に従い木古内湾南端の桶元錨地を目指した。浸水による機関や舵の故障に見舞われながらも、乗組員の懸命の努力により桶元錨地手前の知内沖にたどり着き、沈没を免れることができた<ref name="tatakai14">台風との斗いp14、15 特定非営利法人語りつぐ青函連絡船の会2011</ref>。
 
このとき、大雪丸は、積載車両を下ろしており、その分喫水が浅く車両甲板位置が高く、海水の浸入が相対的に少なかった。そのうえ車両がなかったため、車両甲板の開口部閉鎖作業に支障をきたすものがなかった等の幸運に恵まれた<ref>田中正吾 青函連絡船洞爺丸転覆の謎p81 成山堂書店1997</ref>。それでもボイラー室や機械室、操舵機室への浸水は少なくはなく、潤滑油ポンプが故障し、主機も一時的に停止したほか、操舵機故障による操舵不能で、両舷機の推力調節でかろうじて針路保持ができた。
 
=== 洞爺丸事件後の安全対策 ===