「5弦ベース」の版間の差分

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[[1970年代]]後半からアメリカのスタジオ・ミュージシャンである[[ジミー・ジョンソン]]や[[アンソニー・ジャクソン]]が楽器メーカーと共同開発し使い始め、[[1980年代]]における[[ポップ・ミュージック|ポップス]]、[[ロック (音楽)|ロック]]、[[フュージョン (音楽)|フュージョン]]など[[ポピュラー音楽]]の多様化に伴い普及する。奏法は、通常の4弦エレクトリックベースと同じであるが、より広い音域を持つことから様々な[[ベーシスト]]に使用されている。
 
開発の経緯および普及した一因に[[シンセサイザー]]の普及の影響も挙げられる。従来の4弦エレクトリックベースでは[[調]]の[[主音]]がE以下であった場合、楽曲の一番落ち着くトニック・コードの際に[[対位法]]に逆らうケースでも音域を上げて終わらせるか、運指の変わる変則チューニングを用い最低音を拡張するしか無かった。対してシンセサイザーは[[ピアノ]]と同じ音域を持つため、ベースの音色を再現させれば無理なくE音以下の最低音を表現出来る。この音楽的な[[ジレンマ]]を解決する目的が5弦ベースが普及する経緯には含まれている。[[YES]]の[[クリス・スクワイア]]はデジタル技術の台頭めざましい80年代当時(YESとしては『ロンリーハート』がヒットした時代)のサウンドの中で“ベースの領域”を保持したいとの思いから、マイケル・トバイアス(Michael Tobias)の低弦ベース開発に協力したいきさつを自身の教則ビデオ(「スターリックス」シリーズ)で語っている。また、現代でも[[ジミー・ハスリップ]]などのスタジオミュージシャンが、ベーシスト以外のアレンジャーからベースラインにレトロなニュアンスを加える際に4弦ベースを要求されたり、アレンジしたベースラインを完全再現するために5弦ベースを要求されるなどのスタジオ作業の裏話を[[ベースマガジン]]などで語っている。
 
関連して:
80年代、YESのクリス・スクワイアも五弦ベースをポピュラーにした一人であると言えそうだ。事実、ベース製造工のマイク・トビアス(トヴァイアス)との交流の中で低弦ベースの開発に一役買ったいきさつを自身のレクチャービデオ(「スターリックス」の教則ビデオシリーズ)の中で簡潔にではあるが語ったことがある。より低音を求めた背景にはやはり、デジタル技術の台頭めざましい80年代当時―YESとしては『ロンリーハート』のスマッシュヒットが有名―、バンドもまた時流に乗ったサウンドプロダクションに傾倒して行く中で、万能者のごときシンセサイザーに負けない、“ベースの領域”を保持したいとの思いがあったらしい。
 
== 関連項目 ==