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{{出典の明記|date=2012年1月|ソートキー=学}}
{{人類学}}
'''自然人類学'''(しぜんじんるいがく、[[英語]]:biological anthropology)は、別名[[人類学]]の一分野であり、[[生物学]]の一分野に含まれる。'''形質人類学'''(けいしつじんるいがく、physical anthropology)とも呼ばれる'''[[分子人類学]]の一分野であ'''(molecular anthropology)に大別される。
 
[[人類]]や[[チンパンジー]]や[[ゴリラ]]など[[ヒト科]]の共通祖先からどのように原生人類が進化してきたのかを解明する学問である。主に発掘された[[霊長類]]や[[人類]]の[[化石]]を対象に、その[[形態]]を分析する。[[骨]]や[[歯]]の[[形態]]からその[[古人類]]の[[運動様式]]・[[食性]]・[[性]]・[[生活環境]]・[[社会構造]]などを明らかにする。進化の過程ではなく、進化のメカニズムに焦点を当てた下位分野は[[進化人類学]]とも呼ばれる。
==形質人類学==
[[人類]]や[[チンパンジー]]や[[ゴリラ]]など[[ヒト科]]の共通祖先からどのように生人類が進化してきたのかを主に解明する学問である。主に発掘された[[霊長類]]や[[人類]]の[[化石]]を対象に、その[[形態]]を分析する。[[骨]]や[[歯]]の[[形態]]からその[[古人類]]の[[運動様式]]・[[食性]]・[[性]]・[[生活環境]]・[[社会構造]]などを明らかにする。進化の過程ではなく、進化のメカニズムに焦点を当てた下位分野は[[進化人類学]]とも呼ばれる。
 
[[アメリカ合衆国]]においては、[[文化人類学]]、[[考古学]]、[[言語人類学]]、[[応用人類学]]などと並んで主要な人類学の分野である。
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生物としてのヒトの研究を目的とする自然人類学は、[[化石人類]]の研究による人類の[[進化]]の部分で[[考古学]]と密接に関連する。初期の人類の化石には、原始的な[[石器]]や食用と思われる動物の骨などが発見されることがある。
 
=== 人類の進化の段階区分 ===
最も広く行われている区分は、[[アウストラロピテクス]](Australopithecus)、[[ホモ・エレクトス]](Homo erectus)、[[ホモ・サピエンス]](Homo sapiens)の3区分である。アウストラロピテクスとホモ・エレクトスの間に、[[ホモ・ハビリス]](Homo habilis)をどのように位置づけるかで異なる考え方がある。
またこれとは別に、[[猿人]]・[[原人]]・[[旧人]]・[[新人]]という4区分も存在する。猿人はアウストラロピテクス、原人はホモ・エレクトスに相当し、旧人は[[ネアンデルタール人]]、新人にホモ・サピエンスをあて、ネアンデルタール人はホモ・サピエンスとは異なるものとされていたが、最近、ネアンデルタール人はホモ・サピエンスに含まれるものと考えられている。
 
==分子人類学==
近年の[[分子生物学]]の発展により[[分子生物学]]から人類学的研究が盛んに行われている。分子人類学においては霊長類から現生人類へ至る進化の過程よりも、むしろ現生人類内部における地域的多様性や遺伝的系譜が注目されることが多く、[[免疫学]]や[[ウイルス学]]との関わりが深い。[[日本人の起源]]の解明も盛んに試みられている。
 
== 関連分野 ==
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* [[比較行動学]]
* [[人類進化遺伝学]]
 
* [[人類形態学]]
* [[人類生物学]]
* [[人類古生物学]]
*[[分子人類学]]
 
== 関連人物(50音順) ==
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* [[香原志勢]]
* [[斎藤成也]]
* [[篠田謙一]]
* [[鈴木尚]]
* [[富田守]]
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== 参考文献 ==
*東京大学出版「考古学入門」
 
 
{{生物学}}
 
{{DEFAULTSORT:しせんしんるいかく}}
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[[Category:先史時代]]
[[Category:人類の進化]]
[[Category:遺伝学]]