削除された内容 追加された内容
36行目:
しかしその優れた栄養価から、支配的階級の人物にあって麦飯を食していた人物も少なくなく、[[徳川家康]]や[[昭和天皇]]は生涯、麦飯を主食として食し続けたことで知られている。ちなみに徳川家康も昭和天皇も、長寿であり生涯を通して健康体の持ち主であった。
 
[[2005年]][[8月]]に、[[秋田市]]で開催された第46回日本人間ドック学会学術大会に於いて、[[糖尿病#2型糖尿病|2型糖尿病]]患者の[[血糖値]]が[[日本の刑務所|刑務所]]服役中に著明に改善した事例が発表された。[[福島刑務所]]医務課の日向正光は、受刑者の栄養摂取量が[[日本人]]の平均と同等以上であることや、運動量がそれほど多くはないのにも拘らず、[[インスリン]]で治療していた17人のうち5人が注射をやめることができ、経口血糖治療薬で治療していた34人についても17人が服薬を中止できた事を踏まえて、刑務所の主食が今どき珍しい“麦飯”であることに着目した。米7麦3の飯を毎日食べることで、食物繊維、とりわけ水溶性の食物繊維の摂取量が多くなり、糖代謝の改善につながったのではないかと考えた。受刑者は平均的日本人男性の2倍の食物繊維を摂取し、水溶性食物繊維は5倍摂っているという。「規則正しい生活習慣と麦飯などの高食物繊維食で、十分な糖尿病の治療効果がもたらされる可能性がある」としている<ref>M. Hinata, M. Ono, S. Midorikawa, K. Nakanishi: Metabolic improvement of male prosonners with type 2 diabetes in Fukushima Prison, Japan, Diabetes Research and Clinical Practice, 77巻、327-332(2007) </ref><ref>日向[2013:146-148]</ref>。
 
[[ラット]]の動物実験で、大麦食の血糖上昇抑制効果が認められているが、[[グルコース]]の吸収速度が遅くなるのが理由ではないかとしている<ref>[http://dx.doi.org/10.4327/jsnfs.44.447 ラットにおける実験的糖尿病発症に対する大麦の効果]、池上幸江、日本栄養・食糧学会誌 Vol.44 (1991) No.6</ref>。