「岐阜・愛知方言」の版間の差分

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[[東日本方言]]の特徴として、ワ行四段動詞連用形の促音便が全域で用いられる。[[西日本方言]]の特徴として全域で否定「ん」、存在動詞「おる」を用いる。形容詞連用形のウ音便は西三河(矢作川)以西でみられる(例:高くなる→たこーなる、たかなる)。断定の「じゃ・や」は愛知県の北東部から岐阜県(南東部除く)にみられる。岐阜県飛騨では[[アスペクト]]の区別がある。
 
===推量・意志・勧誘・理由===
'''推量'''は三河・東濃を除き「…'''だろう'''」「…'''やろう'''」を用いる。(「雨だろう」「雨やろう」)。これは「…であらむ」が変化したものであり、西日本方言と共通する。三河方言では「…'''だらぁ'''」を用いる(「雨だらぁ」)。これは「…であらむず」に由来するか「…であらむ」に由来するかで議論がある。「…だらぁ」は[[静岡県]]でも用いられる。また岐阜東濃では「…'''やらぁ'''」や「…'''やらず'''」を用いる。後者は長野県北信の「…だらず」と同じく「…であらむず」が変化したものである。東三河ではナヤシ方言に特徴的な「…ずら」「…ら」も使用される。
 
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*「よう読まん」:(能力的に)読むことができない
*「読めん」:(状況的に)読むことができない
 
==方言比較表==
{| class="wikitable"
|+飛騨弁・美濃弁・名古屋弁・知多弁・西三河弁・東三河弁の比較表
|-
! !!飛騨弁!!美濃弁!!名古屋弁!!知多弁!!西三河弁!!東三河弁
|-
!断定の助動詞
|colspan="2"|や・じゃ(大正頃まで)(東濃南東部は「だ」)||だ、でぁ||colspan="3"|だ
|-
!否定
|~ん||ん、~へん||colspan="4"|~ん、~せん、~へん
|-
!~するのだ
|colspan="2"|するんや||するんだ||colspan="3"|するだ
|-
!~じゃないか
|~がな||~げー、~やん||~がや、~がね、がー、がん<sup>※1</sup>||げー、~じゃん||colspan="3"|~じゃん
|-
!だろう(推量)
|colspan="2"|やろう||colspan="4"|だろう
|-
!だろう(確認)
|colspan="2"|やろう、じゃろう、やらぁ(東濃)||だろう(男性)<br />でしょう(女性)<sup>※2</sup>||colspan="3"|だらあ
|}
 
 
==関連項目==