「シクロペンタジエン」の版間の差分

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シクロペンタジエンは [[酸解離定数|p''K''a]] = 16 と、[[炭化水素]]としては異常に強い[[酸性]]を示す。これは、共役[[塩基]]である[[シクロペンタジエニルアニオン]]が 6π[[共役系]]の環状構造を持ち、[[ヒュッケル則]]を満たし、即ち、[[芳香族性]]を示し、電子の[[非局在化]]による強い安定化を受けているためである。このシクロペンタジエニルアニオンは、[[フェロセン]]をはじめとする[[メタロセン]]の配位子となる。
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== 調製法 ==
二量体である[[ジシクロペンタジエン]]を150℃以上で熱分解することで得られる。ただし、熱分解時に発生したシクロペンタジエンの一部は周囲のジシクロペンタジエンとすぐさま[[ディールス・アルダー反応]]することで三量体([[トリシクロペンタジエン]])を生成する。同機構による四量体以上の生成速度は遅いが、徐々に溜まってくる。これら[[オリゴマー]]の融点は高く熱分解後の缶出液を固化させてしまうため、注意が必要である。
 
== 脚注 ==