「ヴァイオリン協奏曲 (ブラームス)」の版間の差分

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: [[ヘ長調]]、[[三部形式]]。管楽器による合奏で始まり、オーボエが美しい主題を奏でる。[[パブロ・デ・サラサーテ|サラサーテ]]がこの作品の出版譜をブラームスから贈られながら、それでも演奏しない理由として「オーボエが旋律を奏でて聴衆を魅了しているというのに、自分がヴァイオリンを持ってぼんやりそれを眺めていることに我慢がならない」と語ったと言われる魅惑的な旋律である。独奏ヴァイオリンがこの旋律を引き継ぎ装飾的に奏でた後、経過句に入り中間部へ移る。中間部はヴァイオリンが憧れを切々と訴える「ヴァイオリンによる[[コロラトゥーラ]]のアリア」と評される部分である。主部に戻ると再びオーボエが旋律を歌うが、時折中間部の動機が聞こえ、平穏のうちに終わる。
;第3楽章 Allegro giocoso,ma non troppo vivace - Poco piu presto 7分ー8分
:ニ長調、変則的な[[ロンドソナタ形式]]。前楽章とは打って変わってジプシー風の力強い主題で、独奏、トゥッティと何度か繰り返される。第1主題はブルッフの[[ヴァイオリン協奏曲第1番 (ブルッフ)|ヴァイオリン協奏曲第1番]]に似た3度の重音奏法の熱狂的な主題で、この楽章の重要なモチーフである。第1副主題は独奏ヴァイオリンが8度音程の重音で奏でる上行音型。続くロンド主題の後の第2副主題は2拍子と3拍子を組み合わせリズムに変化を持たせた主題。この主題を操作して行くうちやがて第1副主題が再現される。再び冒頭主題が戻ると続いて[[対位法]]的なカデンツァとなる。これにオーケストラが順次加わって行き結尾へと移る。ポコ・ピウ・プレストの[[コーダ (音楽)|コーダ]]は[[トルコ行進曲]]風のリズムをチェロが刻み、独奏ヴァイオリンが主題を変形した旋律を演奏するが、やがて管楽器が第1副主題を暗示する。最後は低弦が[[ピツィカート]]を奏する上で独奏ヴァイオリンが主要主題による和音を静かに奏で、八分休符をはさんで力強く終わる。
 
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