「ケプラーの法則」の版間の差分

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== 法則 ==
ケプラーは、[[ティコ・ブラーエ]]の観測記録から<ref>原康夫『物理学通論 I』 p107、学術図書出版、2004年</ref>、[[太陽]]に対する[[火星]]の運動を推定し<ref>松田哲『パリティ物理学コース  力学』 p86、丸善、2002年</ref>、以下のように定式化した。
 
;第1法則(楕円軌道の法則)
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:惑星の[[公転]]周期の2乗は、軌道の[[長半径]]の3乗に[[比例]]する。
 
先に、第1法則および第2法則が発見されて[[1609年]]に発表され<ref>Astronomia Nova 『新天文学』岸本良彦訳(工作舎、2013年 ISBN 978-4-87502-453-8)</ref>、後に、第3法則が発見されて1619年に発表された<ref>Harmonice Mundi 『宇宙の調和』岸本良彦訳(工作舎、2009年 ISBN 978-4-87502-418-7)</ref>。
後に、第3法則が発見されて1619年に発表された<ref>Harmonice Mundi 『宇宙の調和』岸本良彦訳(工作舎、2009年 ISBN 978-4-87502-418-7)</ref>。
 
== 法則の意味するもの ==
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また、惑星の軌道を楕円形であるとした第1法則は、天体は[[円 (数学)|真円]]に基づく運動をするはずであるという古代ギリシア以来の常識を打ち破るものでもあった。
 
ちなみに、[[江戸時代]]の日本の天文学者、[[麻田剛立]]は第3法則に類似した法則を独自に発見し、『五星距地之奇法』の中に記述を残している<ref>鹿毛敏夫、『月のえくぼ(クレーター)を見た男 麻田剛立』P.194、くもん出版、2008年、ISBN 978-4-7743-1391-27</ref>。
 
==万有引力の法則との関係==
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したがって、ケプラーの法則は、太陽と惑星の間だけでなく、惑星と[[衛星]](あるいは[[人工衛星]])などの間でも成立する。
 
なお、第2、第3法則は二つの質点の質量が同程度でも成立する。このことから、第3法則と万有引力の法則を利用して[[連星]]系の主星と[[伴星]]、太陽と惑星、[[二重惑星]]、惑星と衛星などの質量の和も求めることもできる。軌道長半径を ''a''、[[公転周期]]を''P''、主星の質量を''M'' 、伴星の質量を''m''、[[万有引力定数]]をGとすれば、これらの関係は次のようになる。
 
:<math>\frac{a^3}{P^2}=\mathrm{G}\frac{M+m}{4\pi^2}</math>