「アメリカ先住民」の版間の差分
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インディアン/インディオもエスキモー・アレウトも、人種的には[[モンゴロイド]]であり、遺伝的には東アジアの諸民族に最も近い。[[Y染色体ハプログループ]]はほとんどを[[ハプログループQ-M242 (Y染色体)|Q系統が]]占める。
一般に、アメリカ州への先住民族の移住は[[アメリンド]]、[[ディネ|ナ・デネ]]、[[エスキモー|エスキモー・アレウト]]の3波が存在したと考えられている。▼
インディアン/インディオの祖先は、約2万5000年前に[[シベリア]]に進出した[[モンゴロイド]]である。当時は[[最終氷期]]の最盛期
ただし論争はあるものの、クローヴィス以前の可能性がある遺跡がいくつか見つかっており、パレオインディアン以前の住民がいた可能性
最終氷期の最盛期には[[カナダ]]は分厚い[[氷床]]に閉ざされていたが、最終氷期末期に地球が温暖化し氷床が縮小すると、カナダ中部・東部のローレンタイド氷床と西部のロッキー氷床との間に「無氷回廊」ができ、南下できるようになった。ここを通って南下してきたのが[[ナデネ語族]]を話す[[ディネ]]である。およそ9000年ほど前のことである。
エスキモー・アレウトの祖先は、比較的最近にシベリアに進出し、寒冷な気候に適応して進化した[[新モンゴロイド]]である。彼らがアメリカへ渡ったのは、ベーリング海峡が海に戻ったのちの約1万年前である。▼
▲エスキモー・アレウトの祖先は、比較的最近にシベリアに進出し、寒冷な気候に適応して進化した[[新モンゴロイド]]である。彼らがアメリカへ渡ったのは、
▲一般に、アメリカ州への先住民族の移住は[[アメリンド]]、[[ナ・デネ]]、[[エスキモー|エスキモー・アレウト]]の3波が存在したと考えられている。
いかしインディアンをアジア人の末裔とする白人主導の民族移動説は、インディアン民族からは歓迎されておらず、反発も強い。彼らの神話伝説はいずれも「亀の島」(アメリカ大陸のこと)が水の中から隆起した時に、その中心から現れた人類の祖先こそインディアンであると伝えているのである<ref>『太ったインディアンの警告』(エリコ・ロウ、NHK出版)</ref>。
また最近では、[[ハプログループR (Y染色体)|Y染色体-R]]、[[ハプログループX (mtDNA)|mtDNA-X]]の分布から、有史以前のある時期に[[ヨーロッパ]]からの直接移住が存在した可能性も指摘されている。
== アメリカ先住民の分類: アメリカ合衆国とカナダ ==
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