「国家主義」の版間の差分

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{{Globalize|date=2015年5月}}
'''国家主義''' (こっかしゅぎ、{{lang-en-short|statism}} ステイティズム<ref name="sekai_daihyakka">世界大百科事典 第2版【国家主義】</ref>、{{lang-fr-short|étatisme}} エタティスム<ref name="britanica">ブリタニカ百科事典【国家主義】</ref>) とは、[[国家]]を第一義的に考え、その[[権威]][[意志]]を第一だと考える立場のこと<ref name="kouj">広辞苑 【国家主義】</ref>。
 
== 概説 ==
国家主義は、国家を、「最高の価値あるもの」とか「[[人間]][[社会]]の最高の[[組織]]」などと見なし、「[[個人]]よりも国家に絶対的な優位性があるのだ」などとする[[思想|考え方]]である<ref name="daijisen">大辞泉【国家主義】</ref>。「国家に至上の価値がある」などと主張して、国家的な[[秩序]]や、国家による[[命令]]、自分の属する国家が[[軍事]]的に強いことなどを、(本当は他にも大切なもの、価値あるものがあるにもかかわらず)他の全ての[[価値]]に優先させようとする[[政治]]的な[[主張]]を指す<ref name="britanica" />。
国家主義は、経済的および社会的な目標達成のための国家権力を支持する政治運動や傾向をさす用語である。
 
[[保守]]的な[[イデオロギー]]のひとつである<ref name="britanica">ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典【国家主義】étatisme</ref>。特に[[近代化]]に乗りおくれた20世紀のドイツや戦前の日本で隆盛をきわめた<ref name="britanica" />。
 
(結局、ひとりひとりの人間の大切さを軽視、無視するので)[[全体主義]]的な傾向があり、偏狭な[[民族主義]]や[[国粋主義]]になりがちである<ref name="kouj" />。
 
国家主義の考え方をする者、信奉する者、陥った者を「国家主義者」と言う。
 
また、[[国家社会主義]]を指すこともある。
 
国家主義は、<!--{{要出典|date=2015年5月}}経済的および社会的な目標達成のための国家権力を支持する政治運動や傾向をさす用語である。-->
 
== イギリスと国家主義 ==
{{Seealso|Category:イギリスのナショナリズム}}
 
== ドイツと国家主義 ==
{{Seealso|国家社会主義ドイツ労働者党}}
 
== オランダと国家主義 ==
{{Seealso|オランダ国家社会主義運動}}
 
== フランスと国家主義 ==
{{Seealso|シャルル・ド・ゴール}}<ref>[http://www.fsight.jp/2601]</ref>
 
== カタルーニャと国家主義 ==
{{Main|カタルーニャ・ナショナリズム}}
 
== インドと国家主義 ==
{{Main|インドのナショナリズム}}
 
== 日本と国家主義 ==
[[戦前]](太平洋戦争終了前、第二次世界大戦終了前)の日本は国家主義的な傾向が強かったことはしばしば指摘されている<ref>堀幸雄 『戦前の国家主義運動史』1997</ref>。戦前の日本では、ひとりひとりの[[人権]]が軽視され、人権侵害が行われていたことがしばしば指摘されている。
 
まずそもそも『[[大日本帝国憲法]]』というものに、人権を保障するという考え・意識がすっかり欠落していた<ref name="takahashi_2007">高橋裕次郎『新はじめて学ぶ刑事訴訟法』三修社、2007。p.15</ref>。
戦前の刑事訴訟法も、その人権を保障するという意識が乏しかった大日本帝国憲法の枠の中で制定されたものだったので<ref name="takahashi_2007" />、人々の人権に対する配慮が全然足りず<ref name="takahashi_2007" />、(国家側の警察機関に属し)捜査する側の都合ばかりを優先するようなものになっていて<ref name="takahashi_2007" />、たとえば被疑者への配慮も足りなかった<ref name="takahashi_2007" />。そのため、被疑者の人権を平然と侵害するような悪徳な捜査がまかり通り、“捜査官”の手で人々(“捜査官”が疑って「[[被疑者]]」と呼んだ人々)に対して[[拷問]]が加えられることもあった<ref name="takahashi_2007" />。拷問を行って、無理やり“自白”をさせ、犯人に仕立て上げるというようなことも行われていた。また令状も無しに捜査官が勝手に自分の判断で捜査したり逮捕するなどということも行われていたし、強制処分も国家機関に属する者が勝手に判断していた<ref name="takahashi_2007" />。また、捜査官から不幸なことに疑われてしまった人が法的に適切な手続きをとろうと自分に[[弁護士|弁護人]]をつけようとしても、それすらも拒絶されるというような理不尽なこと滅茶苦茶なことまで[[戦前]]の日本ではまかり通っていた<ref name="takahashi_2007" />。戦前の日本では国家主義がまかり通り、つまり「国家が至高で絶対だ」(=「国家機関に比べたら、ひとりひとりの人間のことはどうでもいい」)などと考えるわけなので、こういう悲惨な結果を生むわけである。戦前は日本国(日本政府)の捜査機関によって深刻な[[人権侵害]]が行われていたのである<ref name="takahashi_2007" />。戦後になって日本は、国家主義から[[人権尊重]]の[[民主主義]]へと方向を転換し、[[刑事訴訟法]]も、戦前の人権侵害を反省しつつ全面改定作業が行われ<ref name="takahashi_2007" />、ようやく令状主義や強制処分法定主義の導入、弁護人依頼権の強化などが行われ<ref name="takahashi_2007" />、1948年([[昭和23年]])に現行の刑事訴訟法が成立し、翌年から[[施行]]された<ref name="takahashi_2007" />。
 
== 経済と国家主義 ==
「経済的国家主義」とは、「[[国有企業]]や他の形態による政治機構によって、直接的に、または経済企画によって間接的に、国が経済に介入する重大で合法的な役割を持っている」とする見方を強調するものである<ref>"statism" Routledge Encyclopedia of International Political Economy. Taylor & Francis, 2001. p. 1475</ref><ref>"statism". Merriam-Webster.</ref>。
 
「国家主義」という用語は時に[[国家資本主義]]を指すことがあり、また国家による多量の政治介入によって市場を管理する経済をさすこともある。(類義語あるいは ほぼ同義語:[[統制経済]])(←→ [[自由経済]]、[[自由市場]])
 
また、企業・産業を[[国有化]]して、国家による統制を強めようとする方式の意味でも使われる。
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* [[国粋主義]]
* [[イデオロギー]]
* [[民族主義]]、[[極右]]
* [[コスモポリタニズム]](偏狭で民族主義的な国家主義を超え、国家を認めつつ、世界中の人々が同胞であり、世界がひとつの国家なのだと見なす主義)
* [[極右]]
* [[世界国家]]<ref>[https://kotobank.jp/word/%E4%B8%96%E7%95%8C%E5%9B%BD%E5%AE%B6-546879]</ref>、[[世界連邦]]、[[世界政府]]
* [[皇国史観]]
* [[極右国連]]
* [[民主主義]]
 
== 外部リンク ==
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[[Category:政治思想]]
[[Category:政治理論]]
[[Category:人権]]
[[Category:経済理論]]
[[Category:国際関係論]]