「テクネチウム」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
Dexbot (会話 | 投稿記録)
m Removing Link FA template (handled by wikidata)
128行目:
 
== 特徴 ==
[[白金]]に似た外観を持つ銀白色の放射性の金属で、比重は11.5、[[融点]]は2172 {{℃}}(異なる実験値あり)。[[沸点]]は4000 {{℃}}以上。安定な結晶構造は[[六方晶系]]。
テクネチウムが[[プロメチウム]]と同じく、比較的軽い元素でありながら不安定なのは、[[陽子]]数の割に[[中性子]]数が少ないからである。したがってこの元素には、比較的安定している同位体2つを含めても、22種類の'''放射性同位体しか存在しない'''。
363 [[ナノメートル|nm]]、403 nm、410 nm、426 nm、430 nm、485 nmの特有スペクトルを持つ。
 
わずかに磁性を持っており11.3 [[ケルビン|K]]以下にすると強磁性を示す。
[[白金]]に似た外観を持つ銀白色の放射性の金属で、比重は11.5、[[融点]]は2172 {{℃}}(異なる実験値あり)。[[沸点]]は4000 {{℃}}以上。安定な結晶構造は[[六方晶系]]。化学的性質は[[レニウム]]に類似する。[[フッ化水素酸]]、[[塩酸]]には不溶で、酸化力のある[[硝酸]]、[[硫酸|濃硫酸]]、[[王水]]には溶ける。単体は、湿った空気でゆっくりと曇る。粉状のテクネチウムは、酸素中で炎を出して燃える。わずかに磁性を持っており11.3 [[ケルビン|K]]以下にすると強磁性を示す。
 
[[白金]]に似た外観を持つ銀白色の放射性の金属で、比重は11.5、[[融点]]は2172 {{℃}}(異なる実験値あり)。[[沸点]]は4000 {{℃}}以上。安定な結晶構造は[[六方晶系]]。化学的性質は[[レニウム]]に類似する。[[フッ化水素酸]]、[[塩酸]]には不溶で、酸化力のある[[硝酸]]、[[硫酸|濃硫酸]]、[[王水]]には溶ける。単体は、湿った空気でゆっくりと曇る。粉状のテクネチウムは、酸素中で炎を出して燃える。わずかに磁性を持っており11.3 [[ケルビン|K]]以下にすると強磁性を示す
+2、+4、+5、+6、+7の[[酸化数]]をとる。酸化物には[[酸化テクネチウム(IV)]] TcO<sub>2</sub> や[[酸化テクネチウム(VII)]] Tc<sub>2</sub>O<sub>7</sub> がある。酸化条件下では[[過テクネチウム酸]] TcO<sub>4</sub><sup>-</sup> が見られる。
 
比較的軽い元素でありながら[[安定同位体]]が存在せず、[[標準原子量]]が定められない。これは、テクネチウムの[[陽子]]数が43、これに釣り合う[[中性子]]数が55と、ともに奇数なため。[[原子核]]は陽子と中性子の数がともに偶数だと安定し、奇数だと不安定になる。このため、原子番号が奇数の元素は安定核種が少ない。
363 [[ナノメートル|nm]]、403 nm、410 nm、426 nm、430 nm、485 nmの特有スペクトルを持つ。
ひとつおいた41番の[[ニオブ]]と45番の[[ロジウム]]はともに安定核種はひとつしか無く、その中性子数はそれぞれ52と58であり、間のテクネチウムは中性子数55の <sup>98</sup>Tc が最も長寿命な核種となったが、安定同位体には届かなかった。
 
== 天然での存在 ==