「テクネチウム」の版間の差分

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+2、+4、+5、+6、+7の[[酸化数]]をとる。酸化物には[[酸化テクネチウム(IV)]] TcO<sub>2</sub> や[[酸化テクネチウム(VII)]] Tc<sub>2</sub>O<sub>7</sub> がある。酸化条件下では[[過テクネチウム酸]] TcO<sub>4</sub><sup>-</sup> が見られる。
 
比較的軽い元素でありながら[[安定同位体]]が存在せず、[[標準原子量]]が定められない。これは、テクネチウムの[[陽子]]数が43、これに釣り合う[[中性子]]数が55と、ともに奇数なため。[[原子核]]は陽子と中性子の数がともに偶数だと安定し、奇数だと不安定になる。このため、原子番号が奇数の元素は安定核種が少ない。
[[原子核]]は[[陽子]]と[[中性子]]の数がともに偶数だと安定し、奇数だと不安定になる性質を持つ。また、奇数と偶数の場合はその[[質量数]]で安定核種がひとつ存在できる(概要は[[核種の一覧]]を参照)。
ひとつおいた41番の[[ニオブ]]と45番の[[ロジウム]]はともに安定核種はひとつしか無く、その中性子数はそれぞれ52と58であり、間のテクネチウムは中性子数55の <sup>98</sup>Tc が最も長寿命な核種となったが、安定同位体には届かなかった。
テクネチウムの場合、中性子数55が最も安定だが陽子数43なので奇数奇数で不安定核種となる。一方、中性子数54の <sup>97</sup>Tc と56の <sup>99</sup>Tc の質量数は <sup>97</sup>Mo と <sup>99</sup>Ru に占められ、こちらも不安定核種となった。
この結果、中性子数55の <sup>98</sup>Tc が最も長寿命な核種だが、安定同位体は存在しない元素となった。
 
== 天然での存在 ==