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|色=lightblue
|名称=麦角菌
|画像=[[ファイル:Claviceps_purpurea_-_Köhler–s_Medizinal-Pflanzen-185.jpg|200px250px]]
|画像キャプション=麦角菌
|界=[[菌界]] [[:w:Fungi{{sname||Fungi]]}}
|門=[[子嚢菌門]] [[:w:Ascomycota{{sname||Ascomycota]]}}
|亜門=[[チャワンタケ亜門]] {{sname||Pezizomycotina}}
|綱=[[核菌綱]] [[:w:Pyrenomycetes|Pyrenomycetes]]
|=[[ボタンタケ目マカビ綱]] [[:w:Hypocreales{{sname|Hypocreales]]|Sordariomycetes}}
|目=[[ボタンタケ目]] {{sname||Hypocreales}}
|科=[[バッカクキン科]] [[:w:Clavicipitaceae|Clavicipitaceae]]
|='''[[バッカクキン属'''科]] ''Claviceps''{{sname||Clavicipitaceae}}
|属='''バッカクキン属''' {{snamei||Claviceps}}
}} <!-- このテンプレートは、PJ:BIOでの議論に基づき、Bot(User:Point136)により移行されました。 -->
|学名={{snamei|Claviceps}}<br />[[エドモン・テュラーヌ|Tul.]] (1853)
}}
 
'''麦角菌'''(バッカクキン)とは、バッカクキン科バッカクキン属 (''{{snamei|Claviceps''}}) に属する[[子嚢菌]]の総称である。いくつかの[[イネ科]]植物(重要な[[穀物]]や[[牧草]]を含む)および[[カヤツリグサ科]]植物の[[穂]]に寄生する。
 
特によく知られる種が ''{{snamei|C. purpurea'' }}で、[[ライムギ|ライ麦]]をはじめ[[コムギ|小麦]]、[[オオムギ|大麦]]、[[エンバク]]など多くの穀物に寄生する。本種が作る菌核は黒い角状(あるいは爪状で、悪魔の爪などとも形容される)なので、麦角(ばっかく)と呼ばれるようになった。
 
麦角の中に含まれる麦角[[アルカロイド]]と総称される物質は様々な[[毒性]]を示し、麦角中毒と呼ばれる[[食中毒]]症状を[[ヨーロッパ]]などで歴史上しばしば引き起こしてきた。麦角菌には約50種が知られ、世界的に分布するが特に熱帯・亜熱帯に種類が多い。現在では技術の進歩により製粉段階で麦角菌の除去が行われている。
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イネ科植物の花が麦角菌胞子に感染すると麦角ができる。菌は感染するとまず胚珠を破壊し、白色の柔組織を作る。これが出す蜜滴が第一の病徴となる。蜜滴には多量の[[分生子]](無性[[胞子]])が含まれ、虫や風によりほかの花へも蔓延する。その後柔組織は殻の内部で硬く乾燥して[[菌核]]に変化し、アルカロイドなどを蓄積する。
 
熱帯・亜熱帯産の麦角菌は2種類の[[分生子]](大分生子と小分生子)を作る。大分生子は蜜滴内で管を伸ばし、蜜滴表面に白い霜状の二次分生子を作り、これが風で飛ぶ。''{{snamei|C. purpurea'' }}など北半球温帯産の麦角菌ではこのような過程はない。
 
成熟した菌核が地上に落ちると、菌は休眠する。気温・水分など条件が整うと発芽し、[[キノコ]]状の[[子実体]]になる。その頭の部分に糸状の有性胞子が形成され、宿主が開花するとともに放出される。
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* [[LSD (薬物)|LSD]]
 
{{commons|Claviceps purpurea}}
 
{{DEFAULTSORT:はつかくきん}}