「溶岩」の版間の差分
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=== ケイ酸が粘性を左右する理由 ===
純粋なケイ酸<math>{\rm SiO_2}</math>は4面体の原子配列を持つ。4面体の中心に[[ケイ素]]原子があり4本の結合手で[[酸素]]と結合している。各頂点の酸素は隣の4面体と共有されている。この構造が三次元的に繰り返し連続して網目構造を作る。この三次元網目構造はケイ酸の融点とされる2,000℃でも有効であり、[[粘性]]を極端に大きくしている。このためケイ酸を重量65%程度含むデイサイト質溶岩は粘性が大きく流動性に乏しい。
マグマの中にはケイ素以外に他の[[金属]]が含まれる。ケイ酸の網目中に[[マグネシウム]]・[[鉄]]・[[カルシウム]]などの金属原子が入ると、4面体の連続性が損なわれ、三次元網目構造が崩れる。玄武岩は金属成分に富みケイ酸の重量が少ない(40~50%)ため、三次元網目構造の影響は非常に小さく、低粘性の溶岩となる。
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