「インドの言語」の版間の差分

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これらの文字はサンスクリットの音韻体系にもとづいて決められたため、現代のインドの言語では、音声とつづりの差が大きくなっている。東インドの言語である[[ベンガル語]]、[[オリヤー語]]、[[アッサム語]]では短母音「 a 」がほとんど「 o 」のように発音されている。母音の長短を区別しない言語や、母音が5種類より多い言語も多い。多くの言語では {{unicode|ś}} と {{unicode|ṣ}} を区別しない。
 
=== ウルドゥー語のアルファベット文字 ===
 
[[ウルドゥー語]]は、インドの主要言語の中でも独特な位置にある。この言語は[[サンスクリット語]]から派生しているものの、言語の多くの部分が[[アラビア語]]、[[ペルシア語]]に由来している。とはいえ、ウルドゥー語の文法の大部分は、「起源的」には、昔のプラクリット、サンスクリットの文法と結びついている。ウルドゥー語の語彙には多くの[[ペルシア語]]及び[[アラビア語]]起源の単語があり、一部[[トルコ語]]、[[モンゴル語]]系の単語もある。これはインドに侵入したイスラム勢力が、ペルシア=イスラーム文化の強い影響を受けたトルコ=モンゴル系遊牧民起源であったからである。
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「ウルドゥー (Urdu)」という語は、[[トルコ語]]で、「[[野営]]」とか「[[テント]]」、あるいは「軍事駐屯地」を意味する。おそらく、これらの宿営地は、大部分が[[ペルシア語]]話者である[[ムスリム]]の兵士からなる[[ムガル帝国|ムガル]]の軍隊のもので、兵士たちがムスリムであったため、アラビア語が身近に意識されたのであり、兵士たちと地元の人々とのあいだで交流が起こり、やがて新しい[[混合言語]]が形成されたのだと言える。
 
このため、[[アラビア文字]]から派生した[[ペルシア文字]]が、引き続いて、ウルドゥー語で採択され、インドの音韻システムに適合するよう変更が加えられた。この理由で、ウルドゥー語の表記文字は、ヒンドゥスターニ語独特の発音を表す字母を加えたものの、インド固有のアルファベットと何の関係もないアラビア文字となっている
 
== インドの言語に関する一覧 ==