「鏡の国のアリス」の版間の差分

== チェス ==
[[File:Alice Chess Puzzle.jpg|thumb|キャロルが登場人物の行動を説明するために記載した棋譜]]
「鏡の国」におけるアリスの行動は[[チェス]]のルールに沿ったものとして描かれており、本作の冒頭にはその点を明示する、キャロルによる棋譜と指し手の解説が掲載されている。これによれば、白の歩([[ポーン]])であるアリスは、初期配置(白側から見て左より4列目、下から2列目)で赤の女王と出会い、次の手でルールに従って2枡分(作中では汽車に乗ることによって)進む。そこから様々なキャラクターと出会いながら1手ずつ進んでいき、8桝目に至って[[クイーン (チェス)|クイーン]]に昇進([[ポーン#プロモーション(昇格・成る)|プロモート]])したのち、11手目で赤の女王を取り勝利するということになる。なおこの説明では白の10手目でアリスが「入場」([[キャスリング]])するとなっているが、実際のチェスのルールにそうした指し手があるわけではない<ref name=Gardner19948>ガードナー (1994), 8頁。</ref>。
 
もともとはこの棋譜とともに、チェスの駒の配置に対応させたキャラクターの一覧表が掲載されていたが、かえって混乱のもととなるためか1896年の版から割愛され、入れ代わりにキャロルの序文が掲載されるようになった<ref name=Gardner19948/>。この序文で言明されているように、チェスのルールにある程度沿っているのは駒の動きだけで、白と赤の指し手の交代などは厳密に守られてはいない。このチェスのモチーフは、白と赤(黒)の駒が必ず対になるという点で、鏡という本作のもうひとつのモチーフとも合致していると考えられる<ref>ガードナー (1980), 7頁。</ref>。
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