「北磁極」の版間の差分
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== 概要 ==
[[2001年]]
== 歴史 ==
昔のヨーロッパの船乗りは、[[方位磁針|コンパス]]の針はどこか北の遥か彼方にあるmagnetic mountain(磁力の山)またはmagnetic island(磁力の島)を指すと信じていた<ref name="NatResCan">[http://gsc.nrcan.gc.ca/geomag/nmp/early_nmp_e.php Early Concept of the North Magnetic Pole], Natural Resources Canada, retrieved June 2007</ref><ref>[http://www.maths.gla.ac.uk/~drf/papers/TheGeodynamo.pdf The Geodynamo], D R Fearn, University of Glasgow, August 19, 2004</ref>。イギリスの[[ウィリアム・ギルバート (物理学者)|ウィリアム・ギルバート]]は、[[1600年]]に出した著書で、地球は巨大な磁石であるという考えを世界で初めて示した。また、彼は北磁極を「磁力線の方向が鉛直になっている地点」と定義した最初の人物である。この定義は、地球の磁場の性質が正しく理解されるよりも数百年前のものだが、現在使われている定義である<ref name="NatResCan"/>。
[[1831年]][[6月1日]]、北磁極を目指す最初の探検は[[ジェイムズ・クラーク・ロス]]率いる探検隊によるもので、彼らは、[[ブーシア半島]] のアデレード岬を北磁極とした。[[1903年]]、[[ロアール・アムンセン]]は少し違うところを北磁極とした。その後は、カナダ地質調査部が2001年までに6回北磁極の位置を測量している<ref>[http://www.gsc.nrcan.gc.ca/geomag/nmp/expeditions_e.php History of Expeditions to the North Magnetic Pole], Natural Resources Canada</ref>。
[[2007年]][[5月2日]]<ref>[http://www.invinciblehilux.co.uk/ Hilux Arctic Challenge] 「THE STORY」の項目による。</ref>、[[英国放送協会|BBC]]の[[テレビ番組]]「[[トップ・ギア|Top Gear]]」の特番「Top Gear Polar Special」(北極スペシャル。[[7月25日]]放送)の企画で、番組の司会者である[[ジェレミー・クラークソン]]と[[ジェームズ・メイ]]が史上初めて市販車([[トヨタ・ハイラックス]]改造車)による北磁極への到達に成功した。
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== 北磁極の移動 ==
[[File:Magnetic North Pole Positions.svg|right|200px|thumb|桃色の丸は1831年から2001年までの北磁極の実際の移動。青色の丸は1600年から2000年までの移動を模している。]]
カナダ地質調査部によると、北磁極は継続的に北西へと動いている。[[1996年]]の探検で、[[磁気計]]と[[セオドライト]]とを用いて定まった場所は{{coord|78|35.7|N|104|11.9|W|name=Magnetic North Pole 1996}}である<ref>[http://polarrace.com/gallery/articles/1996_magnetic_north_pole/ 1996 Certified Position of the Magnetic North Pole], Jock Wishart, [[Polar Race]] organiser</ref>。[[2005年]]の時点では、北磁極はカナダの[[エルズミーア島]]の西方、{{coord|82.7|N|114.4|W|name=Magnetic North Pole 2005 est}}にあると見積もられている<ref name="Canada Natural Resources">[http://gsc.nrcan.gc.ca/geomag/nmp/northpole_e.php Geomagnetism – North Magnetic Pole], Natural Resources Canada, retrieved May 2007</ref>。北磁極は20世紀中に1100 km動いた。その動きは加速しており、1970年には9 km/年だったのに対し、2001年から2003年までの平均速度は41 km/年であった([[:en:Polar drift]]も参照)。現在の速度と方向で変わらず移動すれば50年後に北磁極は[[シベリア]]に着く。しかし、移動する動きは遅くなり方向も変わることが予測されている。
この大きな動きに加え、北磁極が不格好な楕円を描くという日周的な変化もある。本来の位置から最大で80 kmずれる<ref>[http://gsc.nrcan.gc.ca/geomag/nmp/daily_mvt_nmp_e.php Geomagnetism — 北磁極の一日の動き], Natural Resources Canada</ref>。これは、[[太陽]]からの[[荷電粒子]]等、外部磁場によって地球の磁場がゆがむためである。
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