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{{Redirect|コットン}}
{{Otheruseslist|ワタの種子から取れる繊維の'''木綿'''(もめん)|パンヤ科の落葉高木、およびその種子から取れる繊維の'''木綿'''(きわた)|キワタ|[[コウゾ]]の[[樹皮|皮]]から取った繊維を紡いだ糸の'''木綿'''(ゆう)|木綿 (ゆう)}}
[[画像ファイル:CottonPlant.JPG|thumb|300px|収穫期の綿]]
 
[[画像:CottonPlant.JPG|thumb|300px|収穫期の綿]]
[[ファイル:C21a.jpg|thumb|300px|[[走査型電子顕微鏡]]で見た木綿繊維]]
 
'''木綿'''・'''木棉'''(もめん)は、[[ワタ属|ワタ]]の[[種子]]から取れる[[繊維]]。'''コットン'''([[英語]] cotton){{lang-en-short|cotton}})。ワタ自体のことを木綿と呼ぶこともあるが、ここでは繊維としての木綿について述べる。
 
ワタとは[[アオイ科]]ワタ属の多年草の総称で、木綿は種子の周りに付いている。繊維としては伸びにくく丈夫であり、吸湿性があって肌触りもよい。このため、現代では下着などによく使われるが、縮みやすいという欠点もある。主成分は[[セルロース]]。
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ただし、「[[綿]]」と書いて「わた」と読むのは、本来は塊状の繊維全般を指す語である。[[布団]]や[[座布団]]の中身を繊維の種類を問わず「綿(わた)」と呼ぶが、これはその本来の用法である。古くは、中でも[[真綿]]([[絹]]の原料)を意味することが多かった。
 
== 性質 ==
綿の種子は硬い蒴果のなかにあり成熟するにつれ、はじけて綿花が現れる。蒴果の内部は隔壁によって数室に分かれ、各室に数個の[[種子]]があり、それに綿毛が密生している。この綿毛は外皮細胞が変形したもので、綿の種類によって長短に分かれる。
 
生の綿毛は管の中に水を入れたようなもので、熟するにつれて内部の水分が涸れて中空になり、さらに繰綿すれば、管内の水分はまったく乾燥して綿毛が自然によじれる。綿を[[顕微鏡]]で観察した際に見られるよじれはこのようにできる。
 
== 材料 ==
綿花は開花後、成熟したさくが開裂し、綿毛に覆われた種子(実綿,seed)が出てくる。綿毛には長く伸びた繊維と短い地毛 (fuzz) がある。繰綿機で実綿から分離された長繊維を[[リント]] (lint) または繰綿 (ginned cotton) と呼び、次いで地毛除去機を用いて分離した地毛主体の短繊維を[[リンター]] (linter) または繰屑綿と呼ぶ。
リントは紡績し綿糸・紐・[[綿織物]]製品や装飾品、または不織布あるいはそのままの形で医療・衛生用品、ぬいぐるみ等の充填物(中綿)として広く使用される。
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== 栽培 ==
[[Fileファイル:Baumwoll-Erntemaschine auf Feld.jpeg|thumb|コットン・ピッカーによる収穫風景]]
綿花の栽培には降霜のない長い季節と600mmから1200mm程度の降水量が必要とされる。この条件を満たすのは熱帯から亜熱帯にかけての湿潤・半乾燥地帯であるが、現在では灌漑の発達により、ウズベキスタンなどより降水量の少ない地域でも大規模な綿花栽培が行われるようになってきている。生産された綿花はコットン・ピッカーなどの収穫機械により収穫されるが、アフリカなどの開発途上国では手摘みによって収穫されている。
 
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アメリカでは2万5000の木綿農家が毎年20億ドルの[[補助金]]を受け取っている。この補助金によって、アフリカの綿花生産農家は価格競争を強いられ、生産と輸出を妨げられている。ただし Dunavant が活動しているのは旧イギリス植民地とモザンビークだけであり、旧フランス植民地では依然として植民地時代から受け継がれた固定価格を維持している<ref>"Out of Africa: Cotton and Cash", article by Usain Bolt in the [[ニューヨーク・タイムズ|New York Times]], 14 January 2007</ref>。
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=== 主な生産国 ===
[[ファイル:2005cottonseed.PNG|thumb|none|600px|[[木綿]]生産量(2005年)]]
{| align="right" class="wikitable"
! colspan=2| '''生産量上位10カ国(2009)'''<br /><small>(1梱あたり480[[ポンド (質量)|ポンド]])</small>
|-
| {{PRC}} || align="right" | 3250万梱
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|colspan=2 style="font-size:90%;"|''出典:<ref name=stat>[http://www.cotton.org/econ/cropinfo/cropdata/rankings.cfm National Cotton Council of America - Rankings]</ref>
|}
[[ファイル:2005cottonseed.PNG|thumb|none|600px|[[木綿]]生産量(2005年)]]
2009年の輸出上位5カ国は、(1) アメリカ合衆国、(2) インド、(3) [[ウズベキスタン]]、(4) [[ブラジル]]、(5) [[パキスタン]]である。また全く生産していない主な輸入国は[[北朝鮮]]、[[ロシア]]、[[台湾]]、[[日本]]、[[香港]]である<ref name=stat/>。
 
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==外部リンク==
{{Commonscat|Cotton}}
* [http://www.cotton.or.jp/ 日本綿業振興会]
* [http://www.pbs.org/now/shows/310/cotton-trade.html FACTS and FIGURES of Cotton Trade 2007] on PBS.org
* [http://www.credfinrisk.com/cotton.html Credit & Finance Risk Analysis]
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{{被服の部位と素材}}
{{DEFAULTSORTデフォルトソート:もめん}}
[[Category:木綿|*]]
[[Category:天然繊維]]