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[[File:Keita Genji.JPG|thumb|250px|源氏鶏太]]
'''源氏 鶏太'''(げんじ けいた、[[1912年]]([[明治]]45年)[[4月19日]] - [[1985年]]([[昭和]]60年)[[9月12日]] )は、[[日本]]の[[
== 略歴・人物 ==
父
1930年、大阪の住友合資会社(1937年に[[住友財閥|住友本社]]に改組)に入社し、経理課長代理まで昇進した。戦後の[[財閥解体]]時は、[[連合国軍最高司令官総司令部|GHQ]]からの指示で、住友本社の清算事務を担当した。その後は、泉不動産(現・[[住友不動産]])で総務部次長を務め、サラリーマン時代はずっと経理畑を歩んだ。
先に大阪に住んでいた、やはり文学青年だった長兄の影響で、就職後
戦前は「副収入」も兼ねて様々な雑誌の懸賞小説に応募した。
1944年6月に[[日本海軍|海軍]]に召集され、[[舞鶴港|舞鶴]]防衛隊に配置される。のち、無線教育を受け、1945年6月には特設駆潜艇第七富久川丸に電探兵として
戦後は、会社の給料のみで暮らしていけなくなったため、さらに本腰を入れて小説を書く。ペンネームも「源氏鶏太」に固定して、1947年に短編「たばこ娘」を
また、大阪文壇に大きな力を持っていた[[藤沢桓夫]]に対抗して作られた、作家集団「[[在阪作家倶楽部]]」に参加
1948年、[[宇野千代]]が社長だったスタイル社が創刊した
1950年には、サラリーマン小説「随行さん」「目録さん」「木石にあらず」で、上半期・下半期の[[直木三十五賞|直木賞]]候補になる。そして、[[1951年]]「英語屋さん」他で第25回
[[1956年]]
初期・中期の作品は、大半が映画化またはドラマ化されており、映画化作品は80作を超えている。特に、[[連合国軍最高司令官総司令部|GHQ]]により戦前よりの会社の重役陣が退社させされ、本来重役になるべきではない人物たちがサラリーマン重役になったという連作短編集『[[三等重役]]』は、「三等重役」という言葉自体を流行させるほどの反響を呼んだ<ref name="コトバンク">[http://kotobank.jp/word/%E4%B8%89%E7%AD%89%E9%87%8D%E5%BD%B9 三等重役]、[[大辞泉|デジタル大辞泉]]、[[小学館]]、[[コトバンク]]、2009年11月13日閲覧。</ref>。[[河村黎吉]]が社長役、[[森繁久彌]]が人事課長役で1952年に[[東宝]]により映画化もされ、ヒット作となった。この映画は、河村が死去したために森繁が社長役となって「[[社長シリーズ]]」としてシリーズ化され、東宝のドル箱映画となった。源氏は1961年に、東宝の[[監査役]]に就任している。また、1955年に発表された『[[七人の孫]]』も、森繁主演でテレビドラマ化され、人気を博した。▼
▲特に[[連合国軍最高司令官総司令部|GHQ]]により戦前よりの会社の重役陣が退社させされ、本来重役になるべきではない人物たちがサラリーマン重役になったという連作短編集『[[三等重役]]』は、「三等重役」という言葉自体を流行させるほどの反響を呼んだ<ref name="コトバンク">[http://kotobank.jp/word/%E4%B8%89%E7%AD%89%E9%87%8D%E5%BD%B9 三等重役]、[[大辞泉|デジタル大辞泉]]、[[小学館]]、[[コトバンク]]、2009年11月13日閲覧。</ref>。[[河村黎吉]]が社長役、[[森繁久彌]]が人事課長役で1952年に[[東宝]]により映画化され、ヒット作となった。この映画は、河村が死去したために森繁が社長役となって「[[社長シリーズ]]」としてシリーズ化され、東宝のドル箱映画となった。源氏は1961年に、東宝の監査役に就任している。
[[中野実 (作家)|中野実]]などのユーモア小説の流れを汲んで、軽妙な筆致で恋愛を描き、1961年に『[[婦人公論]]』に連載された「御身」は、金で買われることから始まった男女関係が恋愛に結実するまでを描いて、当時の独身男女の「恋愛至上主義」に鋭い批判を突きつけた。
晩年は、従来のユーモア物に物足りなさを感じ
== エピソード ==
*富山商業学校時代は、品行方正で人望もあったため、聖人と呼ばれていた。卒業直前、校則の厳しさに反発した学生
*「英語屋さん」はペーソスあふれるユーモラスな作品となっているが、モデルとなった実在の人物は狷介な人柄で、社内で敬遠される有名な「名物男」であった。彼は、源氏が「自分をモデルとして小説を書いた」と知ると、好意的な人物に描かれている小説を読みもせずに
*1975年に刊行された『わが文壇的自叙伝』では、「自分の作品で死後、読まれるものがあるだろうか」と
*
== 受賞歴 ==
*1935年 『あすも青空』で[[サンデー毎日]]大衆文芸欄佳作
*1951年 『英語屋さん』などで第25回[[直木賞]]
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*1982年 勲三等[[瑞宝章]]
== 主な作品 ==
* 『[[ホープさん]]』文藝春秋新社
* 『初恋物語』春陽文庫
* 『[[三等重役]]』毎日新聞社
* 『向日葵娘』小説朝日社
* 『[[幸福さん]]』毎日新聞社
* 『[[鶏太ざんげ録]]』要書房
* 『明日は日曜日』春陽堂書店
* 『丸ビル乙女』東方社
* 『火の誘惑』東方社
* 『英語屋さん』東方社
* 『[[坊つちやん社員]]』大日本雄弁会講談社
* 『[[奥様多忙]]』大日本雄弁会講談社
* 『[[鬼の居ぬ間]]』新潮社
* 『[[七人の孫]]』東方社
* 『春風駘蕩』東方社
* 『[[見事な娘]]』大日本雄弁会講談社
* 『天上大風』新潮社
* 『大安吉日』毎日新聞社
* 『源氏鶏太サラリーマン文庫』第1-13 学風書院
* 『青春をわれらに』大日本雄弁会講談社
* 『たばこ娘』角川書店
* 『[[青空娘]]』東方社
* 『源氏鶏太作品集』第1-12 新潮社
* 『重役の椅子』大日本雄弁会講談社
* 『娘の中の娘』講談社、1958年 のち講談社文庫1980年 - 1958年映画化、主演[[美空ひばり]]、[[高倉健]]、監督[[佐伯清]]、[[東映]]
* 『鏡』新潮社
* 『源氏鶏太青春小説選集』第1-13巻 桃源社
* 『[[最高殊勲夫人]]』講談社
* 『
* 『[[新・三等重役]]』毎日新聞社
* 『麗しきオールド・ミス』春陽堂文庫出版
* 『天下を取る』講談社
* 『[[若い仲間]]』集英社
* 『
* 『[[青年の椅子]]』講談社
* 『[[堂々たる人生]]』集英社
* 『昨日・今日・明日』講談社
* 『男性無用』新潮社
* 『[[御身]]』中央公論社
* 『[[男と女の世の中]]』新潮社
* 『悲喜交々』文藝春秋新社
* 『源氏鶏太自選作品集』第1-9 講談社
* 『停年退職』朝日新聞社
* 『二十四歳の憂欝』講談社
* 『東京一淋しい男』文藝春秋新社
* 『流れる雲』毎日新聞社
* 『銀座立志伝』集英社
* 『源氏鶏太全集』全43巻 講談社
* 『[[意気に感ず]]』講談社
* 『女の顔』新潮社
* 『若い海』講談社
* 『ボタンとハンカチ』中央公論社
* 『人生感あり』文藝春秋
* 『天上天下』集英社
* 『東京物語』集英社
* 『夫婦の設計』講談社
* 『掌の中の卵』新潮社
* 『歌なきものの歌』新潮社、1969
* 『他人の女房』集英社
* 『幽霊になった男』講談社
* 『口紅と鏡』新潮社
* 『ずこいきり』新潮社
* 『艶めいた遺産』集英社
* 『東京の幽霊』文藝春秋
* 『怨と艶』集英社
* 『わが文壇的自叙伝』集英社
* 『時計台の文字盤』新潮社
* 『私にはかまわないで』集英社
* 『永遠の眠りに眠らしめよ』集英社
* 『招かれざる仲間たち』新潮社
* 『わたしの人生案内』集英社
* 『日日哀歓』実業之日本社
* 『肝大なり』東京文藝社
== 参考資料 ==
* 『わが文壇的自叙伝』集英社
== 註 ==
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{{Normdaten}}
{{DEFAULTSORT:けんし けいた}}
[[Category:源氏鶏太|*]]
[[Category:日本の小説家]]
[[Category:直木賞受賞者]]
[[Category:
[[Category:住友グループの人物]]
[[Category:住友不動産の人物]]
[[Category:
[[Category:1912年生]]
[[Category:1985年没]]
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