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Ertyupoi (会話 | 投稿記録)
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== 必要十分条件 ==
二つの条件 ''p'' 、''q'' に対して、「 ''p'' を満たすものは全て ''q'' も満たす 」 というとき、「 ''p'' は ''q'' である為の'''十分条件'''である 」 あるいは 「 ''q'' は ''p'' である為の'''必要条件'''である 」 という。また、「 ''p'' は ''q'' である為の十分条件であり、''q'' は ''p'' である為の十分条件である 」 というとき、「 ''p'' は ''q'' である為の'''必要十分条件'''である 」 あるいは 「 ''p'' と ''q'' とは'''同値'''である 」 という。
''p'' ⇒ ''q'' が真であるとき、
:''p'' は ''q'' である為の'''十分条件'''である
:''q'' は ''p'' である為の'''必要条件'''である
などという。 ''p'' ⇔ ''q'' が真であるとき、「 ''p'' は ''q'' である為の'''必要十分条件'''である 」、「 ''p'' と ''q'' とは'''同値'''である 」などという。
<!--
ここで言っている「十分」や「必要」の意味だが、身近な使用例としては、
:'''P''' 花子さんの数学の偏差値は65である。
:'''Q''' 数学の偏差値60以上でA大学に入れる。
という2つの命題があるとき、花子さんの偏差値は65なのでA大学に入れることになるので ''P'' ⇒ ''Q'' である。このとき、
:花子さんの偏差値 ('''''P''''') は、A大学に入る条件 (''Q'') を'''十分'''満たしている。
:A大学に入る ('''Q''') には、花子さんが入れるため (''P'') に最低限'''必要'''なランクである。
となる。-->
 
'''例 1'''  自然数変数 ''n'' についての条件 ''p(n)'' 、''q(n)'' を次のように定める。
なお[[数学]]で、ある集合の2つの元が[[同値関係]]にあるとき、それらは互いに「同値である」と言うことがあるが、それとは区別すべきものである。ただし、2つの命題が同値であるという "関係" は同値律を満たすので "命題の全体" における "同値関係" になっている。
* ''p(n)'' : ''n'' > 10
* ''q(n)'' : 2''n'' > 20
そのとき、''p(n)'' は ''q(n)'' である為の必要十分条件である。すなわち、''n'' > 10 は 2''n'' > 20 である為の必要十分条件である。
 
'''例 2'''  実数変数 ''x'' についての条件 ''p(x)'' 、''q(x)'' を次のように定める。
== 例 ==
* ''p(x)'' : ''x'' > 0
⇒ と ⇔ の真理値表を用いて、 ( ''p'' ⇔ ''q'' ) ⇒ ( ''q'' ⇔ ''p'' ) が真であることを示そう。
* ''q(x)'' : ''x <sup>2</sup>'' > 0
* ''p'' が真で ''q'' も真である場合、 ⇔ の真理値表より ''p'' ⇔ ''q'' と ''q'' ⇔ ''p'' とは共に真であるから、 ⇒ の真理値表より ( ''p'' ⇔ ''q'' ) ⇒ ( ''q'' ⇔ ''p'' ) は真である。
そのとき、''p(x)'' は ''q(x)'' である為の十分条件である。しかし、-1 は ''q(x)'' を満たすが ''p(x)'' を満たさないので、 「 ''q(x)'' を満たす実数は全て ''p(x)'' を満たす 」 とはいえない。よって、''q(x)'' は ''p(x)'' である為の十分条件ではない。従って、''p(x)'' は ''q(x)'' である為の必要十分条件ではない。
* ''p'' が真で ''q'' が偽である場合、 ⇔ の真理値表より ''p'' ⇔ ''q'' と ''q'' ⇔ ''p'' とは共に偽であるから、 ⇒ の真理値表より ( ''p'' ⇔ ''q'' ) ⇒ ( ''q'' ⇔ ''p'' ) は真である。
 
* ''p'' が偽で ''q'' が真である場合、 ⇔ の真理値表より ''p'' ⇔ ''q'' と ''q'' ⇔ ''p'' とは共に偽であるから、 ⇒ の真理値表より ( ''p'' ⇔ ''q'' ) ⇒ ( ''q'' ⇔ ''p'' ) は真である。
* ''p'' が偽で 3''q'' も偽である場合  ¬ の真を論値表より演算とし、命題変数 ''pA'' ''qB'' についての条件 ''qp(A,B)'' ''pq(A,B)'' とは共を次のよう真であ定め。 ( ¬ は集合 { 真、偽 } から集合 { 真 } 1 つの写像である。⇔ は { 理値表より、偽 (}×{ ''p''真、偽 } ''q''から ){ 真、偽 (} への 1 つの写像である。''qA'' ''pB'' ) { 、偽 } の元の変数である。)
以上より、いずれの場合でも (* ''p(A,B)'' ⇔ ''q'' ) ⇒  : ¬( ''qA'' ⇔ ''pB'' ) = である。
* ''q(A,B)'' : ( ¬''A'' )⇔''B'' = 真
そのとき、''p(A,B)'' は ''q(A,B)'' である為の必要十分条件である。すなわち、「 ¬( ''A'' ⇔''B'' ) = 真 」 は 「 ( ¬''A'' )⇔''B'' = 真 」 である為の必要十分条件である。
 
== 関連項目 ==