「ウォー・ゲーム (映画)」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
40行目:
ある日、デビッドはさまざまなゲームが楽しめる[[コンピュータ|ホストコンピュータ]]「ジョシュア」に接続する。パソコン用ゲーム開発会社のコンピュータに接続したと誤解したデビッドは、[[アメリカ合衆国]]と[[ソビエト連邦]]との核戦争を[[シミュレーション]]するゲーム「世界全面核戦争」を見つけ、クラスメイトのジェニファー・マック([[アリー・シーディ]])と一緒に試してみることにする。しかし、実際には接続したコンピュータは[[北アメリカ航空宇宙防衛司令部]](NORAD)に設置された核戦争シミュレータ用の[[人工知能]]「ウォーパー」(WOPR:''War Operation Plan Response''、戦争作戦計画対応)で、デビッドが見つけたのは、WOPRの開発者フォルケン博士の残した[[バックドア]]だった。
 
知人でコンピューターシステムを研究する大学生・ジムに「[[アメリカ軍|軍]]のものかもしれない、調子に乗るなよ」と注意されたにも拘らず、デビッドは全面核戦争ゲームを始め、しかも状況はNORADの戦略スクリーンに投影され、NORADのスタッフは実際にソ連側が軍事行動を始めたと誤解してしまう。ソ連外交部は軍事行動を否定するが、米軍は防衛体制の[[デフコン]]をレベル2に上げる決断を下し、米軍の動きをソ連側が挑発と看做して米ソの状況は次第にエスカレートしていく。
 
たまたまデビッドが母親のいいつけでゴミを捨てにいくためにゲームを中断したことで、全面核戦争シミュレーションが中断してしまい、米ソの衝突は回避された。しかし、NORADの情報技術者ジョン・マッキトリック([[ダブニー・コールマン]])がシステムのログを解析してデビッドのハッキングが逆探知され、デビッドは[[連邦捜査局]]によりNORADへ連行される。マッキトリックとNORADの司令官であるジャック・ベリンジャー将軍([[バリー・コービン]])は10代の若者[[ティーンエイジャー]]に過ぎないデビッドにハッカーとしての能力があるとは信じられず、デビッドのやったことはソ連が実際に軍事行動を起こすための陽動作戦の一部であるとく信じ込み、デビッドをソ連のスパイの手先と決めつける。NORADに監禁されたデビッドはジョシュアを開発したステーィブン・フォルケン博士([[ジョン・ウッド]])を見つけ出して誤解を解いてもらおうと、ハッカーとしての技術を駆使してNORADを脱走する。
 
一方、ジョシュアは中断された「世界全面核戦争」ゲームを再開し、NORADのスクリーンに表示されたソ連軍の動きに対応して、米軍は再び防衛体制のレベルを引き上げ、米ソの軍事衝突の危険は次第に緊迫する。デビットは隠棲していたフォルケンを見つけ出し戦争に備えて封鎖される寸前のNORADに戻る。フォルケンの説得により、ソ連の核弾頭の着弾が本物かどうか確認するためにベリンジャー将軍は反撃命令を保留する。
48行目:
米ソの全面核戦争が回避されたのも束の間、ジョシュアはアメリカ側の反撃として自ら[[ICBM]]を発射すべく、発射コードを解読し始める。ジョシュアが通常の入力を受け付けず、停止させるために電源を切ろうものならNORAD自体が攻撃を受けて壊滅した事にされ、ミサイルは即時発射されてしまうため、デビッドはフォルケンの残したバックドアからログインして、TIC-TAC-TOE([[三目並べ]]:○×ゲーム)を始め、システムの処理能力を削ぐことを試みる。[[三目並べ]]は相手がミスしない限り引き分けに終わり、必勝手順がないゲームであることを学んだジョシュアは、こんどはあらゆるパターンの核戦争シミュレーションを始める。ジョシュアは核戦争はどのようなパターンであっても必勝手順がないという結論に達し、核戦争シミュレーションの実行を中止する。
 
ジョシュアはNORADの戦略スクリーンに「GREETING PROFESSOR FOLKEN. (こんにちはフォルケン博士)A STRANGE GAME.(奇妙なゲームです) THE ONLY WINNING MOVE IS NOT TO PLAY.(勝つための唯一の手(move)はプレイしないことです) HOW ABOUT A NICE GAME OF CHESS?(チェスをしませんか?) 」と表示し、全てのシステムは正常に戻る(moveとは、将棋やチェスの「手」のこと)
(moveとは、将棋やチェスの「手」のこと)
 
ノベライズ版では、後日談として、フォルケン博士は隠棲状態から現場に復帰し、デビッドはハッキングから足を洗ってフォルケン博士の下でコンピュータ技術について学ぶことが記述されている。