「貿易摩擦」の版間の差分

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(→‎貿易摩擦の分析理論: 根岸隆先生のご指摘を引用ました。)
==貿易摩擦の原因と理論==
===教科書における貿易摩擦===
貿易摩擦は、過去の日米貿易摩擦の例を見るように重大な国際関係であるが、国際経済学の標準的教科書にはこの話題はほとんど登場ない。たとえば、[[ポール・クルーグマン]]とオブズフェルトの『国際経済学』(上)貿易編(原著第8版)には、「貿易摩擦」という項目は、目次にも索引にも登場しない。原著(第8版)を調べてみると、"trade friction"と"friction"単独がそれぞれ一回表れる。"conflicts" という単語は17回登場するが、"trade conflicts"という組合せの用例はない<ref>Paul R. Krugman, Maurice Obstfeld (2009) International Economics (8th ed., Paperback). 検索は、Amazon.co における同書Look Inside による。ただし、「貿易戦争」という項目や「輸出自主規制」(Voluntary Export Restriction)という項目はある。</ref>。日本の標準的教科書のひとつ大山道広『国際経済学』(培風館、2011)には「貿易摩擦」が索引に上がっているが、当該ページ(p.80)には「日本をめぐる貿易摩擦の中でしばしばいわれてきたように」という形での引用であり、主題として取り上げたものではない。大学院レベルの標準的教科書であるFeenstraのAdvanced International Tradeにも、本文中には"trade friction", "trade conflict" という語は登場しない<ref>Robert C. Feenstra ''Advanced International Trade: Theory and Evidence'', Princeton University Press, 2004. 正確には、両用語とも参考文献中に1回だけ現れる。すなわちLevinsohn (1997) Carwars: Trying to Make Sense of U.S.-Japan Trade Frictions in Automobile and Automobile Parts Markets, 1997 と Tyson (1992) ''Who's bashing Whom: Trade Conflict in High-tech Industries''が引用されている場所にのみ""trade friction"および"trade conflict"という用語が現れる。</ref>。
 
例外として、竹森俊平『国際経済学』(東洋経済新報社、1995)と佐藤秀夫『国際経済/理論と現実』(ミネルヴァ書房、2007)がある。竹森『国際経済学』の第8章は「通商摩擦と通商交渉」と題され、第4節では「貿易紛争の多発化」が説明されている。佐藤『国際経済』では、摩擦緩和措置としての輸出自主規制、貿易摩擦解消目的の国際直接投資(FDI)などに触れられている。
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