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|独自研究=2013年12月
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'''ギャルゲー'''とは、「'''ギャルゲーム'''」(''Gal game'')の略であり、主に魅力的な女性が登場することを売り物とするタイプの[[コンピュータゲーム]]の俗称。類似の概念に'''[[美少女ゲーム]]'''、'''[[萌えゲーム]]'''がるが、男性向け恋愛ゲームという意味でも使用される。
 
== 概要 ==
 [[コンピュータゲーム]]の技術の発展に伴いゲーム内に登場するキャラクターの表現力も上がっていった。その中で、'''魅力的な女性が登場する(もしくはプレイヤーキャラとして操作できる)を売りにしたゲーム'''が登場するようになった。これが'''ギャルゲー'''である。<br/>
「'''ギャルゲー'''」はしばしば「'''エロゲー'''([[アダルトゲーム]])」と同列のものとして扱われがちだが、大まかな違いとして、
類似の概念に'''[[美少女ゲーム]](ギャルゲーとアダルトゲームをまとめた概念)'''、'''萌えゲーム'''があるが、男性向け恋愛ゲームという意味でも使用される。<br/>
 なお、ギャルゲーの上位区分としては[[キャラクターゲーム|キャラゲー]]が挙げられる。ギャルゲーはゲーム制作元のオリジナル[[キャラクター]]を使う事も少なくないが、キャラゲーこちらは一般に流通している[[漫画]]や[[アニメ]]といった作品のキャラクターを使用している点が異なる。しかし、元々俗称による区分であるため、やはり、この境界は曖昧である。
 
== ギャルゲーという区分 ==
 判断には各プレイヤーの主観に拠る部分が多く、一般的にギャルゲーと非ギャルゲーの差を明確に区別する事は(他の俗称ジャンルである[[クソゲー]]などと同様に)非常に難しい。また「ギャルゲー」という言葉が一般化していなかった時期に発売されたソフトも、後にギャルゲーとしてカテゴライズされる『'''銀河お嬢様伝説ユナ'''』のような例もある。<ref>[[http://www.jp.playstation.com/software/title/uljm05358.html 今なお高い評価を受ける元祖美少女ゲーム]][[http://www.famitsu.com/game/coming/1215086_1407.html 『PCエンジン ベスト コレクション 銀河お嬢様伝説コレクション』名作美少女ゲームがひとつに]](両ページともに2015年11月に確認)</ref><br/>
「'''ギャルゲー'''」はしばしば「'''エロゲー'''([[アダルトゲーム]])」と同列のものとして扱われがちである。しかし一般には以下のように区分されている。(家庭用ゲーム機に対するメーカーの規制や規定については[[アダルトゲーム#メディアミックス展開]]を参照のこと。)
 
; ギャルゲー
: [[パソコンゲーム]]の場合「[[戦巫女]]」([[アリスソフト]])や「[[CLANNAD (ゲーム)|CLANNAD]]」([[Key]])のようにソフ倫の審査により'''「一般ソフト作品」'''として認定されたソフトを指すが、現在のところ[[コンピュータエンターテインメントレーティング機構|コンピュータエンターテインメントレーティング機構(CERO)]]による審査を受けて発売された実績がない(CEROに比べると''便宜上の[[全年齢対象]]''として認定する基準が緩いことや、全作品で同機構の審査を受けなければならないため)。
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: 但し、'''CSAや[[モバゲー]]の倫理規定では登場人物の年齢の制限がない'''ため、CSAによる審査を受けたもの、またはモバゲーで配信されているものについてはこの限りではない。
 
以上のような違いがあるが、一般的なギャルゲーの定義としては、後者のように購入の規制がなされない場合の方が多い。
 
 しかし、性描写の少ないアダルトゲームや、逆に性描写に近い表現のあるギャルゲー(一般のゲームも含む)もあり、こういったソフトが「どちらに属するか」という境界も曖昧である。
== ギャルゲーという区分 ==
ギャルゲーと非ギャルゲーの差を明確に区別するのは、他の俗称ジャンルである[[クソゲー]]などと同様難しく、各プレイヤーの主観に拠る所が大だが、大まかな目安としてゲーム中に登場する女性キャラクターの有無によってゲームの内容・意味がある程度変化する事があげられる。しかし、キャラクター性を排除しても十分プレイに堪えうるようなゲーム性の高い作品も存在するため、やはりギャルゲーというジャンルは便宜上の区分として使われる事が多い。
 
なお、ギャルゲーの上位区分としては[[キャラクターゲーム|キャラゲー]]が挙げられる。ギャルゲーはゲーム制作元のオリジナル[[キャラクター]]を使う事も少なくないが、キャラゲーは一般に流通している[[漫画]]や[[アニメ]]といった作品のキャラクターを使用している点が異なる。しかし、元々俗称による区分でもあるため、やはり、この境界は曖昧である。
 
== ギャルゲーの歴史 ==
 最初にギャルゲーと呼称された[[ゲーム]]は、[[1986年]]発売の「[[夢幻戦士ヴァリス]]」([[日本テレネット (ゲーム会社)|日本テレネット]])ではないか言わている<ref>書籍ではないが、当時から現役でゲームライターとゲームプログラマーであり、ゲーム史を同人誌として記録する活動をしている[[岩崎啓眞]]がBlogで当該する内容のエントリを執筆している[http://www.highriskrevolution.com/gamelife/index.php?e=45]</ref>。<br/>
ヴァリスと同時期には「[[アテナ (ゲーム)|アテナ]]」([[SNK]])や「[[マドゥーラの翼]]」([[サン電子]])を始め主人公の[[キャラクター]]を子供向けのゲームとしては露出度の高い衣装(いわゆる[[ビキニアーマー]]など)を纏っている少女に設定した[[アクションゲーム]]が見られるが、これらの作品は主人公を男性や[[ロボット]]などに置き換えても基本的なゲーム性が変化しないと思われるものがほとんどであった。またこの種のゲームは難度が異常に高かっを含めり、ゲームバランスの悪いものも多く、[[1980年代]]後半においては「ギャルゲー」は「少女キャラクターの可愛らしさに寄りかかった、[[クソゲー]]の一種」と認識されるケースが多かった。家庭用ゲーム機でも[[PCエンジン]]はCD-ROMを先駆けて採用した結果容量の制約から解放されCD-DAも使えるようになった結果、有名なアニメーターや声優を使ったキャラゲーが多数出るようになったが。しかし中にはオリジナルのキャラゲー、トップレスなどのヌード・セミヌードを取り入れたゲーム(Huカードソフト<ref>[[ゼロヨンチャンプ2]]など</ref>も含む)もあり、これらの一部が後にギャルゲーに分類されることになる
 
 「ギャルゲー」と言う単語の[[ゲーム雑誌]]で確認されている最古の使用例は『[[ファミ通|ファミコン通信]]』[[1992年]]3月27日号の特集記事である。もっとも、この特集で取り上げられているのは「ヴァリス」を始め横スクロールのアクションゲームがメインであった。但し、パソコンゲームではこの特集とほぼ同時期に「[[プリンセスメーカー]]」([[ガイナックス]])や「[[卒業<br 〜Graduation〜]]」(ジャパンホームビデオ)に代表される[[育成シミュレーション]]が登場している。この両タイトルは後年、[[PCエンジン]]に移植され同ハード及び後継ハード・[[PC-FX]]の方向性を決定づけることとなった。/>
この特集とほぼ同時期にパソコンゲームでは「[[プリンセスメーカー]]」([[ガイナックス]])や「[[卒業 〜Graduation〜]]」(ジャパンホームビデオ)に代表される[[育成シミュレーション]]が登場している。
 
 1992年には「[[銀河お嬢様伝説ユナ]]([[ハドソン]]、[[レッドカンパニー]])」というメディアミックス作品シリーズの一作目が発売された。また、同時期の広告では以下のようにPCエンジンをアピールしていた。<br />
「ギャルゲー」と言う単語の[[ゲーム雑誌]]で確認されている最古の使用例は『[[ファミ通|ファミコン通信]]』[[1992年]]3月27日号の特集記事である。もっとも、この特集で取り上げられているのは「ヴァリス」を始め横スクロールのアクションゲームがメインであった。但し、パソコンゲームではこの特集とほぼ同時期に「[[プリンセスメーカー]]」([[ガイナックス]])や「[[卒業 〜Graduation〜]]」(ジャパンホームビデオ)に代表される[[育成シミュレーション]]が登場している。この両タイトルは後年、[[PCエンジン]]に移植され同ハード及び後継ハード・[[PC-FX]]の方向性を決定づけることとなった。
かわいいあの娘。きれいなあの娘。そして、頼りになるあの娘。PC Engine Duoのソフトには、いま、新しいヒロインが次から次に登場中。目移りして困る、という優柔不断な声が一部で囁かれるくらい、魅力的な彼女でいっぱいのDUO。納得いくまで、迷って、選んで。きっと、好みのあの娘に出会えるはずです。(ここで紹介している彼女たちには、表記しているソフトタイトルの中で出会えます)<ref>引用元「PCエンジンDUO」広告ポスター、「好みのあの娘に、DUOなら出会える。」本文より</ref>
 
1993年にはインタラクティブコミック作品「[[ゆみみみっくす]]([[ゲームアーツ]])」、[[も登場した。1994年]]には、男性向け一般[[恋愛ゲーム (ゲームジャンル)|恋愛シミュレーションゲーム]]の先駆けとなる'''「[[ときめきメモリアル]]」([[コナミデジタルエンタテインメント|コナミ]])'''が発売される。「ときメモ」は大きな話題を呼び、このジャンルが一定の地位を確立するきっかけとなった。これに伴い、魅力的な女性が登場するゲームは恋愛シミュレーションゲームであが発売されことが多くようにったことから、ギャルゲーという用語はこのジャンルのゲームを指すものとして用いられるようになった。[[1998(1998]]の「[[センチメンタルグラフティ]]」([[インターチャネル|NECインターチャネル]])なども同様の形式で作られ、人気を博した。)<br />
 1994年末には第5世代機が発売されており、ゲームソフト市場に新規参入するメーカーが多数現れた。ギャルゲーの数が特に増えたのもこの時期で、「[[宝魔ハンターライム]]([[サイレンス (ゲーム会社)|有限会社サイレンス]](アダルトゲームブランド「ソニア」 (Sogna)を擁する))」の移植など、多数のギャルゲーが発売されている。<br />
 また[[日本電気ホームエレクトロニクス|NECホームエレクトロニクス]]は、[[ハドソン]]と共同開発の[[PC-FX]]において美少女に重点を置いた「アニメ戦略」を推進するなど、[[PCエンジン]]時代以上に'''ギャルゲーを積極的に活用'''するようになる。<ref>NEC-HEのホームサーバー事業部・粕谷氏「当初、アニメ戦略を展開しましたが、みなさんの反応を見て、現在はさらに進んでギャルアニメ路線になりました。」(引用元、[[DENGEKI HIME|電撃姫]]vol.2、113ページ)</ref><br />
特にPCエンジンにおけるこの方面への尽力と影響力は大きく、PCエンジン専門誌においても'''『その後、「[[ドラゴンナイト]]II」「[[卒業 (ゲーム)]]」「[[ときめきメモリアル]]」が登場。こういった今はギャルゲーと呼ばれるソフトがゲーム機で遊べるようになったのもPCエンジンの功績です。』'''という評価を受けている。<ref>引用元、[[PC Engine FAN]]1996年10月号、134ページ『「月刊PCエンジンファン」刊行変更のごあいさつ』(代表執筆者、PCエンジンファン編集長 北根氏)</ref>
 
[[ 2012年]]現在の状況時点では、[[アドベンチャーゲーム]]や[[シミュレーションゲーム]]のようなものが多いが、その他のジャンルでも「ギャルゲー」と呼ばれる作品は存在する。また「[[ファイナルファンタジーX-2|FFX-2]]」([[スクウェア・エニックス]])や「[[蒼い海のトリスティア]]」([[工画堂スタジオ]])のように露出度の高いキャラクターが目立つ作品も、ゲームの内容とは関係無く「ギャルゲー」と認識されることは多い。ギャルゲーファン以外からも支持されるようなストーリー性の高い作品がある一方で、あくまで「魅力的な女性が登場することが売り物」だけの、設定やストーリーに少々無理がある作品も存在する。<br />
 ギャルゲーファン以外からも支持されるようなストーリー性の高い作品がある一方で、あくまで「魅力的な女性が登場することが売り物」だけの、設定やストーリーに少々無理がある作品も存在する。近年では'''ギャルゲーと[[アダルトゲーム]]の中間のグレーゾーンに属する'''作品も発売されるようになり、ギャルゲーとアダルトゲームの境界があいまいになりつつある。<ref>[[夏色ハイスクル★青春白書|『夏色ハイスクル★青春白書〜転校初日のオレが幼馴染と再会したら報道部員にされていて激写少年の日々はスクープ大連発でイガイとモテモテなのに何故かマイメモリーはパンツ写真ばっかりという現実と向き合いながら考えるひと夏の島の学園生活と赤裸々な恋の行方。〜』]]、[[限界凸騎 モンスターモンピース]]など。</ref>
 
== ギャルゲーとアダルトゲーム ==
 1992年の「[[同級生 (ゲーム)|同級生]]」([[エルフ]])以降、[[アダルトゲーム]]においても擬似恋愛を扱う作品が主流となったが、これらの作品は従来のアダルトゲームに比べ性描写が少なく、ゲームの中身の大部分は女性キャラクターとの恋愛関係に至るまでの過程を描いたものであった。このことは、これらのアダルトゲーム作品においては性描写を削除してもゲームバランスを大きく損なわないことを意味しており、このためアダルトゲーム原作の[[コンシューマーゲーム]]移植されるギャルゲーが増加することとなった。この傾向は性描写が完全に従となり読者の感動を主目的とする、いわゆる[[泣きゲー]]が勢力を増すにつれてさらに顕著なものとなっている。
 
また、社会情勢の変化に伴うCERO審査基準の改正や、[[ベクター (企業)|ベクター]]が運営するアダルトゲーム中心の情報サイトが「[[Galge.com]]」(ギャルゲ・ドット・コム)の名称を使用するなど、冒頭にもあるようにギャルゲーとアダルトゲームの区別はますます曖昧なものになりつつある。
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== 女性キャラの典型的属性 ==
 [[ハーレムもの]]の漫画、アニメでは1人の男性キャラ(多くの場合、主人公のこと)に複数の女性キャラが特別な感情を抱く例がしばしば見られる。ギャルゲーにおけるヒロインの典型的属性はハーレムものの漫画、アニメのそれと類似している場合がある。漫画、アニメで利用されている[[ストックキャラクター]]のパターンを、ゲームに応用している場合もあり、逆にゲームにおける典型的属性が漫画、アニメで使用されている場合もある。また、[[おたく|オタク]]などといった購買力に余裕のあるユーザーにアピールする上で、著名な[[イラストレーター]]や[[漫画家]]に、[[キャラクターデザイン]]を依頼する傾向も見られる。
 
== ギャルゲー雑誌(成年誌は除く) ==
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** [[PlayStation 2]]
** [[PlayStation 3]]
** [[PlayStation 4]]
** [[PlayStation Portable]]
** [[PlayStation Vita]]