「ベストエフォート」の版間の差分

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'''ベストエフォート'''(best effort, 最善努力)とは、最大の結果を得られるよう努力することをいう。通常、[[委任]]契約等における受任者の負うべき義務を規定する場合に使われる用語で、そのような努力がなされないときは債務不履行責任を負うものの、そのような努力がなされたうえは、結果に対する責任を負わないことを規定する際に用いられる。
 
[[コンピュータ]]および通信の世界では、技術用語としてもベストエフォートの語が用いられる。この文脈では、ベストエフォートとは、利用者からシステムに送られる要求がその能力を超えても、それに対して、エラーの通知や再処理などの明示的な対処をしない方式を意味する。通常、能力を超えた要求は黙って捨てられる。
 
[[電気通信事業者|通信事業者]]の回線品質がベストエフォート型を標榜する場合、網の能力を超えたトラフィックが入力された場合に超過分が捨てられる仕組み(及び、そのために、個別の回線に品質保証がないこと)を意味することが多い。
 
なお、いわゆる[[ブロードバンドインターネット接続|ブロードバンド接続]]回線などに関連して、これを拡大解釈して「通信事業者がいかなる意味でも品質に関する義務を負わないこと」と解する向きもあるが、それでは通信事業者による意図的な回線品質の低下が許されることになりかねず、冒頭で述べた意味との乖離が大きくなるし、回線が常時不通でも許されうるというのでは、[[電気通信役務|通信役務]]の体を成さないことから、疑問の残る解釈である。ベストエフォート型であっても、通信事業者は回線品質につきなんらかの義務を負っていると考えるべきであろうが、具体的にそれが何なのかにつき、多くのベストエフォート型通信役務契約においては規定がない。したがって、現実には、先に挙げた定義と実質的な意味の差異が小さはっきりしないのも事実である。
 
[[en:Best effort delivery]]