「二律背反」の版間の差分

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'''二律背反'''(にりつはいはん、アンチノミー、{{lang-de-short|''Antinomie''}})とは[[命題]]、反命題のどちらにも証明できる[[矛盾]]・[[パラドックス]]のことである(しばしば勘違いされるが単なる矛盾・パラドックスではない)。字義通りには、二つの法則が現実的にであれ見かけ上であれ相互に両立しないことを意味し、これは[[論理学]]や[[認識論]]で使用される術語である。
 
== 概要 ==
{{出典の明記|section=1|date=2009年3月}}
[[哲学]]用語として矛盾する二つの[[命題]]をいう。
概念自体は[[古代ギリシア]]の[[ギリシ哲学]]の[[エレア派]]に見られた。
 
== 哲学におけるアンチノミー ==
この術語は、[[イマヌエル・カント]]の哲学において特別な意味を要求する。カントは、感覚的知覚あるいは[[経験]]([[現象]])の領域のみ用いられる[[カテゴリ|カテゴリー]]あるいは理性の規準を純粋思惟の領域に適用した際に生じる、同等に合理的ではあるが矛盾する帰結を記述するのに用いた。理性はここでは合理的な[[真理]]を確立する役割を演じることができない。なぜなら、それは可能な経験を超えているし、理性を超越しているものの領域に適用されているからである。
 
カントにとって、以下のものに関連する四つのアンチノミーが存在する。
# [[時間]][[空間]]に関する[[宇宙]]の限界
# 全ては分割不可能な[[原子]]から構成されている(それに対して、実際にはそのようなものは存在しない)という理論
# 普遍的な因果性に関する自由の問題
# 必然的な存在者の実在
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{{DEFAULTSORT:にりつはいはん}}
[[Category:哲学の概念]]
[[Category:ドイツ語の語句]]