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'''空集合'''(くうしゅうごう、{{lang-en-short|empty set}})は、元を一切持たない集合の事である。通常は記号 ∅ または <math>\emptyset</math>、 {} で表す
==定義==▼
<math>\forall x : x \not \in X</math> を満たす集合 <math>X</math> を'''空集合'''といい、<math>\varnothing,\;\emptyset,\;\{\}</math> などと書く.▼
== 概要 ==
[[集合]]とは、[[素朴集合論|素朴]]には一定の決まりに従って[[数学]]的対象を集めた集まりのことであるが、[[集合論]]の議論をする上で「何も含まない集まり」「何も集めていない集まり」を集合の一種と考えた方が自然である。この何も含まない集合 {} が空集合である。例えば「4で割り切れる[[奇数]]の集合」、「[[身長]]が10[[メートル]]以上ある[[ヒト]]の集合」、「[[日本]]が統治する[[アメリカ合衆国の州]]の集合」は全て同じ空集合である。集合を袋にたとえる場合に、空集合は空の袋に相当する。
▲==定義==
▲<math>\forall x : x \not \in X</math> を満たす集合 <math>X</math> を'''空集合'''といい、<math>\varnothing,\;\emptyset,\;\{\}</math> などと書く
このうち ∅ は、[[ニコラ・ブルバキ|ブルバキ]]が'''数学原論'''の最初の巻『結果の要約』(''fascicule de résultats''、[[1939年]]、日本語版:[[ニコラ・ブルバキ#ブルバキ数学原論|集合論 要約]])で初めて用いた記号である。<ref>[http://jeff560.tripod.com/set.html Earliest Uses of Symbols of Set Theory and Logic] の2014-02-07版(2015-12-23閲覧)</ref>
[[アンドレ・ヴェイユ]]はブルバキを引退した後、[[1991年]]に出版した『修業時代の思い出』(''Souvenirs d'apprentisage''、日本語版:[[#ヴェイユ1994|ヴェイユ自伝]])において、ブルバキ内部で[[ノルウェー語]]を知っていたのは自分だけで、そのアルファベット [[Ø]] を空集合の記号として提案した事を回想している。[[ギリシャ文字]]の [[Φ]] で代用することもあり「ファイ」と読まれることもあるが本来はΦとは無関係である。
== 性質 ==
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**{{Cite book|和書|author=アンドレ・ヴェイユ|others=[[稲葉延子]]訳|year=2004|month=5|title=アンドレ・ヴェイユ自伝 ある数学者の修業時代|series=シュプリンガー数学クラブ12|volume=上|edition=増補新版|publisher=[[丸善出版]]|isbn=978-4-621-06390-3|url=http://pub.maruzen.co.jp/book_magazine/book_data/search/9784621063903.html|ref=ヴェイユ2004c}}
**{{Cite book|和書|author=アンドレ・ヴェイユ|others=[[稲葉延子]]訳|year=2004|month=5|title=アンドレ・ヴェイユ自伝 ある数学者の修業時代|series=シュプリンガー数学クラブ13|volume=下|edition=増補新版|publisher=[[丸善出版]]|isbn=978-4-621-06393-4|url=http://pub.maruzen.co.jp/book_magazine/book_data/search/9784621063934.html|ref=ヴェイユ2004d}}
== 関連項目 ==
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