「カルデラ」の版間の差分

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==== 陥没カルデラを形成する噴火 ====
21世紀初頭において、「カルデラ盆地」や「カルデラ湖」は、1回 - 数回の噴火で現在の陥没地形が形成されたと考えられている。すなわち、1回の噴火の噴出物量が非常に多い巨大噴火であったと推定される。歴史上、[[1815年]]の[[インドネシア]]の[[タンボラ火山]]の噴火で噴出物が100km150km<sup>3</sup>にまで達したが、この大きさは日本の[[赤城山]]の全部の体積に相当する。
 
[[日本]]では、紀元前3,000年頃まで爆発的な噴火による陥没カルデラ形成する巨大カルデラは、約3,900年前の三瓶山の噴火が度々発生していたが、を最後にそれ以後はカルデラを形成するような噴火は発生していない。しかし、同一カルデラからの大規模噴火は、その間に数万年 - 数十万年の期間があるために、将来も発生しないという保証はない。
 
古い解説書などには、「カルデラは成層火山の山頂が噴火で陥没してできる」などと書かれている場合があるが、その後の研究によりカルデラのできる場所は成層火山の山頂とは限らず、もともと何も無かった場所で巨大噴火が起こってカルデラができる場合もあることがわかってきた。[[箱根山|箱根カルデラ]]は[[富士山]]のような巨大な成層火山の山頂にできたと考えられていたが、20世紀末以降の研究では「巨大な成層火山」の存在は否定されつつある。[[十和田湖]]・[[洞爺湖]]・[[屈斜路湖]]などではカルデラの周囲は古い地層からなっており、成層火山はなかったと考えられている。また、[[阿蘇山]]の外輪山は、ほとんどが[[阿蘇カルデラ]]そのものの噴出物からなり、やはり、巨大成層火山はなかったと考えられる。
多くのカルデラでは、内部を密度の小さな破砕された岩石や火砕物が埋めているため、周りより重力が小さいことが多い(低重力異常型)。一方、キラウエア型カルデラでは凹所を厚い玄武岩質溶岩流が埋め、火砕物が少ないため周りより[[重力]]が大きい(高重力異常型)。
 
===== ピストンシリンダー型カルデラ =====
; バイアス型
:[[クレーターレイク]]型、[[クラカタウ]]型とも呼ばれる。[[流紋岩]]質の粘度の高い[[マグマ]]による爆発的噴火によって形成される。地下の巨大なマグマ溜まりから地表に向かって環状の割目ができ、そこから[[マグマ]]が大量に噴出し巨大噴火となる。噴火と並行して、空洞になったマグマ溜まりに地面が陥没し大規模な円筒形の凹地ができる。[[アメリカ合衆国|アメリカ]]の{{仮リンク|バイアスカルデラ|en|Valles Caldera}}代表とする例で、その他に[[イエローストーン国立公園|イエローストーンカルデラ]]、[[トバ湖|トバカルデラ]]、[[タウポ湖|タウポカルデラ]]が有名。[[日本]]では、[[阿蘇カルデラ]]、[[屈斜路支笏湖|屈斜路支笏カルデラ]]が代表例。また、[[荒船山|本宿カルデラ]]や、[[大崩山|大崩山カルデラ]]といったカルデラ地形が残っていない元・バイアス型カルデラを「コールドロン」という。
; キラウエア型
: 主に[[玄武岩]]流動性の高い[[マグマ]]が、真上に噴火はせずマグマ溜まりから側方に移動して、空洞となったマグマ溜まりに地面が陥没し円筒形の凹地ができる。マグマ水蒸気噴火が発生する場合などを除いて、穏やかな噴火によって形成されることが多い。[[ハワイ]]の[[キラウエア火山|キラウエアカルデラ]]を代表とする。日本では[[伊豆大島]]や[[三宅島]]の山頂カルデラがこのタイプと考えられている。
 
===== 濁川型カルデラ =====
じょうご型カルデラとも呼ばれる。[[流紋岩]]質のマグマによる爆発的噴火によって形成される。ピストンシリンダー型より小さく、環状割目ではなく1個から数個の火口から噴火し、周辺の岩石は破砕されてマグマ溜まり跡の空洞に落ち込みじょうご型の凹地を形成する(これはすぐに土砂で埋まって平坦な盆地となる)。内部に落ち込んだ岩石にあまり大きいものはなく、カルデラと火口の中間的なものとも考えられる。日本では、[[北海道]]の[[濁川カルデラ]]や山形県の[[肘折カルデラ]]、[[神奈川県]]の[[箱根火山の形成史|箱根カルデラ]]を代表とする。
 
=== 馬蹄形カルデラ ===
[[File:20091206妙高山黒姫山Tagged.jpg|thumb|right|220px|馬蹄形爆発カルデラの中央火口丘([[妙高山]])と[[外輪山]](三田原山)の空撮[http://map.yahoo.co.jp/pl?type=scroll&lat=36.88960514&lon=138.13075981&sc=8&mode=aero&pointer=off (航空写真リンク)]。]]
陥没カルデラよりも小規模な噴火や[[水蒸気爆発]]、或いは[[地震]]が引き金となって[[火口]]付近の山頂部が崩壊し、O形またはU型の凹地ができたもの。日本では[[1888年磐梯山]][[磐梯鳥海#噴火|磐梯山噴火]]、[[北海道駒ケ岳]]の[[山体崩壊]]によるカルデラが代表例である。[[1980年]]に崩壊の様子が、[[アメリカ合衆国|アメリカ]]の[[セント・ヘレンズ山#1980年の噴火|セント・ヘレンズ山噴火]]で連続写真に撮影され、詳細が明らかになった。
 
=== 侵食カルデラ ===