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==アザラシ猟==
=== 日本 ===
日本では古くからアザラシ猟が行われてきた。北海道の先住民であるアイヌ民族や開拓期の入植者も利用した。皮は水濡れに強く、馬の手綱や[[かんじき]]の紐に好んで使われた。また脂肪は照明用に燃やされた。
 
皮は水濡れに強く、馬の手綱や[[かんじき]]の紐に好んで使われた。また脂肪は照明用に燃やされた。
昭和以降になると皮がスキーシールやかばんの材料になったり、脂肪から[[石鹸]]が作られたりした。昭和30年代以降はみやげ物の革製品の材料として多く捕獲された。この頃になると猟も大規模になり北海道近海からサハリン沖にまで及んだ。最盛期の年間捕獲頭数は2500頭ほどと推定されている。その後、環境保護の流れが盛んになりファッションの材料としての需要の低迷、ソ連の200海里水域経済水域宣言、輸入アザラシ皮の流入等の理由により昭和50年代には商業的なアザラシ猟は終わりを迎えた。
 
昭和30年代以降はみやげ物の革製品の材料として多く捕獲された。この頃になると猟も大規模になり北海道近海からサハリン沖にまで及んだ。最盛期の年間捕獲頭数は2500頭ほどと推定されている。
その後、環境保護の流れが盛んになりファッションの材料としての需要の低迷、ソ連の200海里水域経済水域宣言、輸入アザラシ皮の流入等の理由により昭和50年代には商業的なアザラシ猟は終わりを迎えた。
現在では北海道の限られた地域で有害獣駆除を目的としてわずかな数が捕獲されているのみである。
 
=== 北極圏 ===
北極圏にはアザラシを食料として狩る民族が現在も存在する。アラスカ及びその他北極圏を拠点とする[[エスキモー]]にとってアザラシの肉は数少ない貴重なタンパク源であるとともに、脂肪分を多量に含むアザラシ肉は極地環境で消費される大量のカロリーを補う優れた食物である。[[キビヤック]]などの民族独自のアザラシ料理が存在する。
 
またカナダなどでは、アザラシの子供が商業狩猟の対象となっており、棍棒で殴り殺して、上質の毛皮を得る。