「チェレンコフ放射」の版間の差分

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このときの光の速度というのは、[[群速度]]ではなく[[位相速度]]である。位相速度は、周期的媒質を用いることで劇的に変えることができ、このとき最小粒子速度に達さなくともチェレンコフ放射を観測することができる(これは[[Smith-Purcell効果]]として知られている)。[[フォトニック結晶]]などの複雑な周期的媒質においては、チェレンコフ放射のさまざまな特異的ふるまいをみることができる。たとえば後方への放射などである(通常は粒子速度の鋭角方向に放射する)。
 
荷電粒子が物質中を通過すると、物質の局所的[[電磁場]]が乱される。物質の[[原子]]中の電子は、通過する荷電粒子の場によって動かされ、[[偏極]]する。場の乱れが通過したあと、電子が再び[[平衡状態]]に戻ろうとするとき、[[森光子|光子]]が放出される([[伝導体]]においては、光子を放出することなく平衡状態に戻る)。通常の場合には、光子は破壊的に干渉しあい、放射は検出されない。しかし場の乱れがその物質中の光速を超えて伝播するとき、光子は創造的に干渉しあい、観測される放射は増幅される。
 
チェレンコフ放射は、しばしば[[飛行機]]や[[弾丸]]が[[超音速]]で移動するときに発生する[[ソニックブーム]]に喩えられる。超音速の物体によって発生する[[音波]]は、十分な速度がないため、物体自身から離れることができない。そのため音波は蓄積され、衝撃波面が形成される。