「シャンバラ (チベット)」の版間の差分

[[File:Rigdan Tagpa.jpg|thumb|right|220 px|マンジュシュリーキールティ、シャンバラの国王ヤシャス]]

'''シャンバラ'''（Shambhala）は、『[[チベッ時輪タントラ]]』に伝わ説かれる[[伝説]]上の秘密の[[仏教]][[王国]]である。同タントラではシャンバラの位置はシーター河の北岸とされ{{sfn|田中|1994|p=70}}、シーター河が何を指すかについては諸説あるが{{sfn|田中|1994|p=71}}、[[中央アジア]]のどこかにあると言わ想定されることが多い。元は[[インド]]の[[ヒンドゥー教]]の[[プラーナ文献]]や[[密教{{sfn|タントラ仏教]]の『[[時輪タントラ]]』に登場する理想郷（[[ユートピア]]）の名であった田中|1994|p=72}}。シャンバラ伝説は『時輪タントラ』とともに[[チベット]]に伝わり、[[モンゴル]]など内陸アジアの[[チベット仏教]]圏に広く伝播した。近代には[[西洋]]の[[神智学]]者らに注目され、欧米でも有名になった。

シャンバラは元は[[インド]]の[[ヒンドゥー教では[[ヴィシュヌ]]神の[[アヴァタプラーラナ文献]]であに登場する理想郷（[[カルキ (ヒンドゥユー教)|カルキトピア]]の治める国をシャンバラと呼んだ）であった{{sfn|田中|1994|p=68}}。ヒンドゥー教の[[ヴィシュヌ派]]は[[釈迦]]を[[ヴィシュヌ]]神の化身の1つとするが、釈迦の[[カースト|カースト制度]]批判によって揺らいでしまった社会秩序を正し、カースト制度を立て直すために10番目の[[アヴァターラ]]として[[カルキ (ヒンドゥー教)|カルキ]]が出現すると説いた{{sfn|田中|1994|p=69}}。シャンバラとは、カルキの治める国の名であった{{sfn|田中|1994|p=69}}。

== 仏教のシャンバラ伝説 ==

『時輪タントラ』とその註釈書『ヴィマラプラバー』（無垢光）は、シャンバラ王カルキは人民を仏教に教化して4つ「金剛のカーストを」という1つのカーストに統一し、カースト制度を解消させると説いているた{{sfn|田中|1994|pp=69, 75-76}}。このように『時輪タントラ』のシャンバラ説はヒンドゥー教のカルキ伝説の影響下にあを取りながら入れつつも、これを批判してヒンドゥー教とは思想的方向性を異にしていする教説に転換させたのである{{sfn|田中|1994|p=69, 76}}。

=== 王国の様子 ===

シャ18世紀の[[ゲルク派]]の学匠ロンバトゥル・ラには王宮がありそこから南マの方角には立体型の大きな『本初仏吉祥時輪[[曼荼羅]]があの由来と名目』の説明による(上の画像を参照)。そしてと、シャンバラには約9億6千万の町があり、96人の小王国がいあるという。そして、前述小王たちの上に立つシャンバラ王は王宮{{仮リンク|カラーパ|en|kalapa}}に住むさんでおり、そこから南の方角に権力は立体型のある大王きな時輪[[曼荼羅]]が1人いるといわれある（上の画像を参照）。そしてシャンバラの人たちはほか寛容な法の種族よりも強靭下で健やかに暮らし、さら善行に法が行き届き平和勤しんであいるといわれるう<ref>[http://ci.nii.ac.jp/naid/110006152116 CiNii 論文 - シャンバラ国について] 2015年4月4日閲覧</ref>。

* {{Cite book |和書 |author=[[田中公明]] |year=1994 |title=超密教　 時輪タントラ |publisher=[[東方出版]] |isbn=4-88591-409-4 |ref={{SfnRef|田中|1994}}}}