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[[Imageファイル:M31_by_Messier.jpg|200px|thumb|right|メシエによる[[アンドロメダ銀河|M31]]/[[M32_(天体)|M32]]/M110のスケッチ]]
 
'''メシエカタログ''' ({{Lang-fr|''Catalogue de Messier'' }}) は、フランスの天文学者[[シャルル・メシエ]]が作成した[[星雲]]・[[星団]]・[[銀河]]のカタログである{{R|seds}}。
[[Image:M31_by_Messier.jpg|200px|thumb|right|メシエによる[[アンドロメダ銀河|M31]]/[[M32_(天体)|M32]]/M110のスケッチ]]
'''メシエカタログ''' ({{Lang-fr|Catalogue de Messier}}) は、フランスの天文学者[[シャルル・メシエ]]が作成した[[星雲]]・[[星団]]・[[銀河]]のカタログである{{R|seds}}。
 
== 概要 ==
メシエが[[彗星]]を探索するのに際して、[[彗星]]と紛らわしい[[天体]]の一覧を作ったことが始まりである{{R|seds}}<ref name="nebulaclusterguidebook-194">『全天星雲星団ガイドブック』pp.194-199</ref>。「最初に作られたカタログ<ref name="nebulaclusterguidebook-194"/>」と言われることもあるが、少なくとも[[ジョヴァンニ・バッティスタ・オディエルナ]]の作った星雲星団のカタログはこれより古い。メシエが使っていた望遠鏡は口径5-7cmといった小型のもので<ref name="nebulaclusterguidebook-194"/>、現在よりも光学系が未熟な18世紀までに見つかった天体をまとめているため、比較的明るく、アマチュア用の小型望遠鏡でも楽しめる、比較的明るい天体が多く含まれて<ref name="nebulaclusterguidebook-194"/>のが特徴である。
 
カタログに収められた天体は'''[[メシエ天体の一覧|メシエ天体]]''' (Messier object)とも呼ばれ、メシエ ((''Messier)'' の頭文字 M を取って、[[かに星雲|M1]]、[[M2 (天体)|M2]]などと表記される。この表記法はメシエが定めたものではなく、ごく初期は「メシエカタログの1番」「メシエカタログの2番」などと呼ばれていたのが、後に略されて表記されるようになった。
 
=== 収録された天体 ===
{{See also|メシエ天体の一覧}}
[[かに星雲|M1]]から[[M110 (天体)|M110]]までがあるが、メシエ本人がカタログに記載したものは[[M103 (天体)|M103]]までである。
 
カタログは1774年から1784年にかけて3回刊行された{{R|sedsm-cat}}。
* [[1774年]]: "''Mémoires de l'Academie''"に発表。[[プレアデス星団|M45]](プレアデス星団)まで{{R|sedsm-cat}}。
* [[1781年]]: "''Connoissance des Temps''"に発表。[[M68 (天体)|M68]]まで。後に[[M69 (天体)|M69]]と[[M70 (天体)|M70]]が増補{{R|sedsm-cat}}。
* [[1784年]]: "''Connoissance des Temps''"に発表。[[M103 (天体)|M103]]まで{{R|sedsm-cat}}。
 
[[ソンブレロ銀河|M104]](ソンブレロ銀河)以降のメシエ天体は、生前にメシエが記録に遺していながらカタログに収められていなかった天体を後世の天文学者がリストに加えたものである{{R|sedsadd}}。
* M104 - 1921年に[[カミーユ・フラマリオン]]が追加した{{R|sedsadd}}。
* [[M105,106,107 (天体)|M105]]、[[M106 (天体)|M106]]、[[M107 (天体)|M107]] - [[1947年]]に[[ヘレン・ソーヤー・ホッグ]]が追加した{{R|sedsadd}}。
* [[M108,109 (天体)|M108]]、[[M109 (天体)|M109]] - [[1953年]]に{{仮リンク|オーウェン・ギンガリッチ|en|Owen Gingerich}}が追加した{{R|sedsadd}}。
* [[M110 (天体)|M110]] - [[1966年]]にケネス・グリン・ジョーンズが追加した{{R|sedsadd}}。
 
=== 失われた天体 ===
メシエがカタログに記載した位置にそれらしい天体がないものがある。これらは年にメシエのスケッチ図などから本来の天体が同定されたが、未だ定説のないものもある。
* [[M40 (天体)|M40]] - [[1966年]]にジョン・マラスによって[[二重星]]ウィネッケ4 (WNC4) と同定された{{R|sedsmiss}}{{R|simbadM40}}。
* [[M47 (天体)|M47]] - [[1959年]]にカナダのT・F・モリスによって[[赤経]]の誤記であるとして同定された{{R|sedsmiss}}。
* [[M48 (天体)|M48]] - 1959年にカナダのT・F・モリスによって[[星図]]のグリッドが間違っていたとして、NGC 2548と同定された{{R|sedsmiss}}{{R|simbadM48}}
* [[M91 (天体)|M91]] - [[1969年]]にアマチュア天文家ウィリアム・ウィリアムズによりNGC 4548と同定され、一般に受け入れられている{{R|sedsmiss}}{{R|simbadM91}}。
* [[M102 (天体)|M102]] - NGC 5866が候補とされる{{R|simbadM102}}が、[[M101 (天体)|M101]]と重複したという説もあり、結論に至っていない{{R|sedsmiss}}。
 
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|accessdate=2016-01-09}}</ref>
}}
 
== 参考文献 ==
*[[藤井旭]]『全天星雲星団ガイドブック』[[誠文堂新光社]] ISBN 4-416-27800-4
 
== 関連項目 ==
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*[[ニュージェネラルカタログ]](NGC)
*[[メシエマラソン]]
 
{{astro-stub}}
 
{{メシエ天体}}
 
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[[Category:天文学に関する記事]]
[[Category:天体]]
[[Category:メシエ天体|*]]
[[Category:天体カタログ]]
[[Category:天文学に関する記事]]