「メスティーソ」の版間の差分

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独立後21世紀に至るまで、各国は移民を積極的に受け入れている。スペイン以外のヨーロッパ諸国からの移民は一世ならば白人だが、上流階級になるとは限らない。日本、中国などアジアからの移民も多いので、人種構成はさらに複雑になった。移民一世の多くはメスティーソではないが、以降は急速に通婚が進んでいく。
 
20世紀に入って中南米ではメスティーソなどの人種的用語は一般の人に使われていない。「○○国の人口構成は白人○○%、インディオ○○%、メスティーソ○○%」というような数字が統計として流通しているが、中南米諸国は人種別の公的な家系図<ref>[[戸籍制度]]を完備している国は、日本と韓国、台湾のみである。</ref>を備えていない。極端な誤りはないものの、パーセンテージは印象による推定で、数字そのものを信用すべきではない。自己申告にもとづく調査は、人種調査ではなく帰属意識調査と言うべきものである。スペイン語を母語とする者は、人種的特徴の如何に関わらず、インディオと呼称されることを忌避し、メスティソと自己規定することが多いとされる。また、厳密にはメスティソであっても、白人の血が濃い者は白人と自己規定することが多く、これはメスティーソがインディオ的な形質よりも、白人的な形質に憧れる傾向があるためだといわれている。だからといって他人に決めてもらおうとしても、ある人がメスティーソかどうかで知人の意見が割れることは珍しくなく、客観的な数字を得るのは不可能なのである。このため、現代においては形質的・血脈的特徴でなくスペイン語を母語とする者をメスティソ、インディオの言語を母語とする者をインディオ(先住民)とすることもある。
 
== 地域的な違い ==