「ベータマックス」の版間の差分

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=== 劣勢と新聞広告 ===
VHS陣営の積極的なOEM供給、精力的なソフトウエアビジネスも行ったことで、ベータ陣営は販売こそ先行したものの徐々に劣勢となっていき、陣営内でもVHS機器を併売する企業が出るなど足並みが崩れていった<ref name="SonyHistory-2"/>。また、ソニーは機器のOEM供給を申し入れた一部企業に対して「ソニーはOEM供給をしない方針」を示しており、自らベータ市場拡大を停滞させる[[ジレンマ]]に陥った<ref name="ochiai"/>。ベータ陣営は効果的な対応策が打てず、VHSに鞍替えする企業も多数出たことで勢力は低下の一途をたどり、VHS陣営の勝利が決定的になった1984年、ソニーはイラストに[[サトウサンペイ]]を起用して「ベータマックスはなくなるの?」「ベータマックスを買うと損するの?」「ベータマックスはこれからどうなるの?」という奇抜な見出しの新聞広告を1月25日から4日間連続で行った。4日間全ての紙面には「これからもベータマックス(この部分はロゴ入り)。ビデオはソニー。」と大きく書かれ、それぞれの紙面には同時に「答えは、もちろんNO「ノー」。」「もちろん発展し続けます。」というコピーが入り、最終日には「ますます面白くなるベータマックス!」と締めくくり当時の新製品を告知する逆説的アプローチだったのだが、消費者には広告の意図がうまく理解されず、これを機にベータ離れが加速されたことはソニーも認めるところである<ref name="SonyHistory-2"/><ref name="gendai">[http://gendai.ismedia.jp/articles/-/1827?page=6 田原総一朗×辻野晃一郎(グーグル日本法人前社長)「なぜソニーは凋落したのか」『グーグルで必要なことは、みんなソニーが教えてくれた』著者に訊く 第1回]、[[講談社]]『現代ビジネス』「田原総一朗のニッポン大改革」、2011年1月19日</ref><ref>[[1988年]]にはソニーもVHSを併売開始したが、旧来のベータユーザーへの不安払拭を目的とした広告を行っており、その際は「ソニーはベータマックスをやめません。ご信頼におこたえします。」とストレートな表現が為されていた。</ref>。
 
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