「磁気バブル」の版間の差分

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'''磁気バブル'''(じきバブル、{{lang-en-short|Magnetic bubble}})とは、[[磁性体]][[単結晶]]を特定の結晶方位で切り出した[[薄膜]]に存在する、膜面に対し垂直な[[円柱 (数学)|円柱]]状[[磁区]] (magnetic domain) のことをいう。1960年代に[[ベル研究所]]のボーベック (Andrew Bobeck) 等が研究・開発を推進した。
 
この薄膜の磁化は[[磁場|外部磁界]]をかけていないとき、上向き磁区と下向き磁区が迷路状に入り乱れた[[ストライプ|ストリップ(ストライプ)]]磁区を構成している。このストリップ磁区構造に対し垂直上向きの外部磁界を印加すると、上向き磁区の成長が促され帯の幅が広がり、逆に下向き磁区の帯の幅は狭くなっていく。さらに、外部磁界を強めると下向きの帯は連続が断たれ、その長さもそれぞれ短くなり最後には円柱状の1つの磁区となる。この後も外部磁界を強めるに従い、円柱磁区は次第に小さくなるが、ある印加磁界以上となると下向き円柱軸は突然消滅する(磁区の反転が起こる)。この様子があたかも泡が突然つぶれたようなので、このような円柱磁区を磁気バブルと呼ぶ。
 
== 磁気バブルメモリ ==
[[Image:BMcartridge.gif|thumb|right|コナミのBubble System board]]
'''磁気バブルメモリ'''(じきバブルメモリ)は、上記の現象を応用した[[記憶装置]]である。読み書きが可能な不揮発性の[[補助記憶装置]]として使われる。可動部分がなく、[[振動]]や[[塵埃]]などの影響を受けないのが利点であるが、外部の磁気の影響を受けやすくデータ損傷が起きやすい欠点もあった。[[ロムカセット]]状の[[リムーバブルメディア]]として使われる事が多かった。例えば、[[1981年]]にシステムズフォーミュレート社が発売した[[FM-8#BUBCOM80|BUBCOM80]]に補助記憶装置として標準装備され、また富士通の[[FM-8]]、[[FM-11]]で内蔵、外付けのオプションで利用できた(内蔵はFM-8のみ)。また、[[コナミ]](現・[[コナミデジタルエンタテインメント]])の[[アーケードゲーム|業務用ゲーム機]]などにおいて[[基板]]上に直接実装される応用もあった([[バブルシステム]])。
 
登場当時は[[半導体メモリ]]より大容量であり、一定の需要があったが、[[EPROM]]や[[フラッシュメモリ]]など不揮発性半導体メモリの大容量化や[[ハードディスクドライブ|ハードディスク]]の小型化などに伴い、需要は終息した。
 
== 関連項目 ==
* [[磁気コアメモリ]]
* [[Magnetoresistive Random Access Memory|MRAM]]
* [[グラディウス (ゲーム)|グラディウス]] - アーケード版の筐体基板が、磁気バブルメモリを使用した[[バブルシステム]](右の写真も参照)。
* [[FM-8]] - 磁気バブルメモリを使用したバブルメモリユニット/カセットがオプション機器として用意されていた。
 
{{補助記憶装置}}
 
{{DEFAULTSORT:しきはふる}}
[[Category:電磁気学]]
[[Category:磁気記録]]